

これは、いつになったら夜が明けるだろうということを考えて寝た時の、夢の話です。
ですから、よほど時間に余裕がある方を除いて、スルーベターでしょうね。

あっ、その手があったかと、頭を殴られた気分になった。
そう言えば、マラカイボでも似たような対応をした映画もあったし、サウジやカタールなら常識的な方法かなとも思った。
が、待てよ。
これは化学の話じゃない。
物理の世界だ。
さらに、4、50年前ならともかく、今の地球では許されない。
その前に日本ではタブーなことだ。
仮にタブーでなかったとしても、許されないだろう。
10万年以上が10年以内になる可能性はある。
が、やはりその方法は許されないだろうと思った。
しかも、それによって解消される可能性もあるが、失敗する可能性もある。
いや、人類がしたことのないことだから、どうなるのか予想がつかない。
あちこちに匹散して、悪化する可能性さえある。
と、別の声が聞こえてきた。
固定観念にとらわれてはいないか?
はっ、とした。
そうだ。
私は、溶けて反応が永続的にされていることしか考えていなかった。
また、それは種々の状況からして当然だと考えていた。
だが、待てよ。
もし、溶融したものが地下へ移動しているなら、カコウガン、いやあのあたりはセッカイガンかも知れないが、それを溶かしこみ全体的に中性子濃度が低下し、自動的に反応が停止しているやも知れない。
もし溶融が今なお反応中ならば、その温度は2000℃をはるかに超えるはずだ。
地下水と接触し、大量の水蒸気を吐き出しているか、水蒸気爆発を起こすはず。
が、あの日以来、水蒸気爆発の話は聞かない。
チェレンコフ光を見たような噂もあるが、外部からそれが分かるようならとても今のような状態のはずがなく、この噂は眉唾物だ。
もし溶融物が反応を止め固化しているならば、何らかの対策も可能かも知れない。
昼のまどろみの中で、そう考えた。
