一部報道によれば、愛知県日進市で行われた花火大会で使う予定だった、福島県製造の花火の打ち上げを取り止めたという。
大文字の時も思ったが、おいおい大丈夫か?と思った。
そこで、この報道が事実であると仮定して論を進めていきたい。
さらに、苦情を言ってきたのが、放射性物質などの知識がほとんどない、善意の市民だったという仮定の上で考えてみた。
別の考えもできるが、それを考えると、いささか話がややこしくなる。ということで、あくまでも放射性物質と聞いて恐れる、善意の一市民からの苦情ということにする。
善意の市民は、常時吸っている空気の中にある放射性物質の量と、一瞬で終わる花火から出てくる放射性物質の量の比較などは考えないであろう。
ただ、単に福島県製造と聞いて(どうやって、誰が一般市民にそれを伝えたかという疑問は多分に残るが)恐れてしまっている、ほとんど放射性物質には知識がない善良なる市民である。
日進市は日本屈指の工業都市であり、たいへん知識層も多いに違いない。
ノーベル賞学者も輩出している。
にもかかわらず、実に嘆かわしいことだ。
仮に善良なる市民からの苦情があっても、市にはあと少し毅然とした態度でいて欲しかった。
仮に花火に多少の放射性物質があったにしても、原発反対派であられるノーベル賞学者でさえ、これは根拠に乏しい決定だとお感じになられたのではなかろうか。
もし、これが危険ならば、日進市の市民は、明日から空気を吸えなくなるはずではなかろうか。
一見市民思いの決定に、根拠に乏しい差別を感じた。
実に嘆かわしいニュースである。
気仙沼のサンマ祭りをした、目黒あたりを見習うべきだろう。
そう、思った。