ごめんね | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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すみません。

この記事は、先日書いたものです。

少し?があったので再度アップしました。
中身は変えていません。つまり、これは私の疑問を解くための記事。
ごめんなさい。



★★★★★★★★★★★★★★★以下、先日の記事




今週のブログ通信教育講座は、灯台下暗大学準教授で昆虫フェロモンがご専門の、本間出須世先生をお招きし、今日になって急に大発生した、セシウムカブトについてご教授いただきます。

では、先生、よろしくお願いします。



はい。ご紹介いただきました、灯台元暮大学の潤教授、本間です。

お話の前にお断りしておきますが、灯台元暮大学です。灯台下暗大学ではありません。
また、潤教授であり、準教授でも、准教授でもありません。



さて、本題に入りましょう。
今日のおとぼけニュースにもありましたように、昨日までは一匹もいなかったセシウムカブトが、一気に

268匹見つかったとありました。

そりゃおかしいよ、と誰もが思ったはずです。

ええ、これは急に発生したわけではなく、もともといたのに気づかなかっただけだということは、セシウムカブトを見たことの無い方にもお分かりでしょう。

では、なぜそんなことになったのでしょうか。

これは簡単です。

簡単な例で言いますと、昔の日本なら「ご飯にしよう」と言ったなら、ほとんどの人がお米を炊いたご飯をイメージしました。
しかし、同じことをフランスあたりで言ったならどうでしょうか。
茶碗に盛った白いご飯をイメージする人は、まずいないでしょうね。 たぶん、フランスパンとサラダとか、サンドイッチあたりを思い浮かべるでしょう。


さあ、このことを頭に置いて考えてください。


ある日、村の村長さんが虫を探してこいとおっしゃった。
村長さんはクワガタのことを指したのだが、それを聞いた村人は、「強欲な村長のことだから、タマムシのことだろう」と勝手に考えて、山の中に入っていった。


結局、クワガタはたくさんいたが、初めから探す対象ではなかったから目に入らない。で、結局『虫』は1匹も探せなかった。

たぶん、こんなところなのであろう。



話を、セシウムカブトとヨウソ蝶に移そう。

セシウムカブトもヨウソ蝶も珍しい昆虫には変わりはないが、たいへん大きな違いがある。

ヨウソ蝶は非常に短命で、1週間くらいで、およそ半分が死んでいく。
だから、例えば1万匹いたヨウソ蝶も、3ヶ月くらい経つと4、5匹見つかるかどうかである。
つまり、パッと見たら全く消えてしまったように見える。


ところが、セシウムカブトは、この手の昆虫としては比較的長生きのほうで、1年くらいではほとんど死なない。30年くらいでやっと半数になる。つまり、約30年後に、1万匹のセシウムカブトが5000匹くらいになる。


だから、初めに検知できなかったのは、ヨウソ蝶を調べていたからである。



また、これは少し専門的な話になるが、最初からセシウムカブトを探していたにしても、探し方を間違えると、ほとんど探せない。

というのは、セシウムカブトは背中30と660の位置に長い角を持っていて、これがセシウムカブトの中でも137の特徴となっている。
ところが、どんなに大きな角を持つセシウム137カブトでも、600付近には全くと言ってよいほど角は見られない。

だから、660を誤って600で観察したりしてしまったなら、大きな過ちを犯してしまうのである。



以上、セシウムカブト、特にセシウム137カブトの特徴を、ごく簡単にご説明いたしました。





おせっかいついでにもう一言いうと、仮に660を600で観察してしまったとしても、『間違えた』とは言わない。

『精度が低かった』となる。


だから、『しかしなあ、いくら精度が低くても0はないだろうや』、と疑問を持ってはいけないのである。