N e w  Y o r k B l o w -NYでもタコ焼きを焼く英国人へ- -95ページ目

CBGBの次のステップ

今週も色々有ったけど、今週の一番のトピックといえば、



CBGB閉鎖!



以前CBGBの立ち退き問題 について取り上げたが、
その後ブルームバーグ市長の仲介で転居先を紹介されたが、
これまたアホみたいに高い物件でなーんの役にも立たなかった。
(このアホっぷりに、お前の個人資産を寄付しろ!と思った程)
結局閉店の道しか残らなかった。
なので今週はラスト・ギグを見る為、
また最後の雄姿を見ようと沢山のファンがCBGBの周辺に詰め掛けた。
勿論、この俺が行かない訳が無い!とばかりに行ってきたよ。


もうニューヨークで、この景色を見る事が出来ないのだ。


俺っちもピックでピアス、作ったよ~!!今日は、こんなパンクな子も来ていた。


このCBGBのステージでラスト・ギグを飾るに相応しいプレイヤーが、
我が家の最後を看取る為に集まったのは言うまでもなく、
私も相方が居ないのをいい事に連チャンでCBGBへ行って来た。
先づ土曜日、ブロンディのデボラ・ハリー登場。

ブロンドを赤茶色に染めたデボラは赤い手袋、白いシャツ、
黒いスカートという出で立ちでボロボロのステージに立った。
そして70年代から80年代の大ヒット曲を熱唱すべく、
Hanging on the Telophoneからステージをスタートさせた。
そしてCall me、Tide is Highとヒット曲を次々熱唱。

白熱するステージに観客は40-50cmの近さまで詰め寄り、
既に61歳(!!)になったデボラは20年前の時の様に力強く、
ギタリストのクリス・ステインと共にアコースティック・セットでOne Way or Another、
そしてラモーンズのI want to be your Boyfriendをカヴァー。
観客を意図も簡単に乗らせる辺り、年季が物を言ってる。


ブロンディのデボラ・ハリーとクリス・ステイン。どうせジジイやババアになるなら、
こんなのになりたいナァ。今でもシビレさせられる。カッコイイ!



コレはプレス用のパフォーマンスの時の写真。
60歳とは思えんパワフルさ。


続く日曜は、我等がロックの詩人・パティ・スミスの登場。
閉店の報道をするニュースの為のプレショウでラモーンズのメドレーを歌い、
CGBGは心のよりどころだと語った。
相変わらずの白のシャツに黒のジャケット姿で表れた彼女は、
私が思ったよりも冷静に彼是とCBGBに対しての思い出や、
今回の出来事に対しての意見を歌の間に語った。

古いファンだけじゃなく、若い子達も沢山来るし、
世界の中でもいつも新鮮な場所だから、
この場所が無くなったとしてもCBGBはまた別の場所で、
CBGBの新しい場所を作る事が出来ると言い、
パティ・スミスはがっかりする事は無いが、
同時にこれから如何すれば良いのか判らないとも言った。

パティも昨日同様プレス用のセッションをこなしてから、本チャン。
本チャンではレッチリのフリーがベースで参加していたが、
当日(厳密には16日)がフリーの誕生日だったので、皆で祝福。
そんな事も織り込み乍らFree Money 、ストーンズのGimme Shelter、
フーのMy Generation 、ラモーンズのHey Ho! Let's Go! をカヴァー。
もう、ノリにノリまくった!
(上記リンク先はYou Tubeで音が悪いっす)

パティ・スミスは創成期に出演していたアーティストの一人で、
誰よりもCBGBを大事にしてきた一人でも有る。
当然今日の日まで様々な存続活動を支持し、且つ行動もして来た。
だからこそ計り知れない愛着とその重要性を認識しているのだろう。
そして皆が口々に言うのは、ニューヨークのこの薄汚いバワリーに有ってこそ、
我等がCBGBだという認識を持っていると。

確かにそうだけど、全く進まない交渉に抵抗しても仕方ないし、
かといって提示されてるバカ高い家賃を払える訳もない。
(この時点で、足元を見てる+貸す気が無いのが良く判る)
貸し手の横柄さ、全開だ。


自前のクラシックなポラロイドで、CBGBの外観を記念撮影するパティ・スミス。


会場入り前に外でプレスに囲まれるパティ。


昔からどうしても、カッコイイおっさんに見えてしまうのは俺だけ?


一応バミってるけど、CBGBのバミりはマイク・スタンドのセッティングの為だけだ。
だって、何時も誰一人バミったとこで歌ってるのを見たこと無いもん。



今でもこのスタイル!


パティのステージに見入る観客達。子供も来ていた。(推定年齢9歳)

日本では余り認知されていないかもしれないが、
CBGBの正式名称はCBGB&OMFUGといい、
ountry
luerass
lues

ther
usic
or
plifting
ormandizers
で、CBGB&OMFUGとなるのだ。

1973年にオープンして以来33年の歴史の中で、
先の二人は勿論ラモーンズ、トーキング・ヘッズ、
ソニック・ユース、テレヴィジョンを輩出したのと同時に、
パンク全盛時代にはセックス・ピストルズ等もここでギグを開いていた。
(オン・タイムで見に行きたかったよーっ!(当時、俺小学校低学年))


1977年のラモーンズのステージ。うまらやしい!


こちらも1977年のテレヴィジョンのステージ。トム・ヴァーレインが若い!

内装はパイプ・排気ダクトむき出しの、
モロ、パンクなイメージに付き物のワイルドな造りで、
当り前の様に彼方此方に落書きはしてあるし(勿論F○ckとか)、
様々なチラシをどんどん上から上から貼り付けて地の壁が見えず、
嘘でも決して綺麗・上品とは言えない店内。

店内にはバーも併設されていて、ほの暗い店内では70年代には、
店の彼方此方でスタンド・ファックも当り前だったとか。
未だお子様だった私はそんな時に出入を許される訳も無いので、
勿論実際見た事は無かったが毎度行く度にトイレで手を洗いに行くと、
見た事も無いのに「絶対やってたわ!」と妙な確信を得たりもする雰囲気。
正に、パンクの聖地。

今日もトーキング・ヘッズのメンバーの、
クリス・フランツとティナ・ウェイマス夫妻が来ていて、
ラッキーにも30分程話を聞くことが出来たので彼是聞いたが、
やっぱりヘッズが駆け出しの頃は、予想通りかなり酷い状態だったらしい。

だが、今は警察を含む司法機関の取締りが厳しくて、
現実にはそんな事はもう起こっていない。
(今でもそゆことOKだと思ってる海外からアホ・バンドが来るらしい)
二人共若気の至りで、今じゃあんなこと出来ないと笑っていた。
あの時代を生きた当事者の言葉が、ここCBGBで聞けてとても嬉しかった。


無造作に置かれている椅子。


ベタベタ貼り付けられたフライヤーや、ステッカーに埋もれた壁。


下へ繋がる階段。


非常出口もステッカー三昧。


もう、薄汚さ10,000%の満開!でも思い出たっぷり。


併設のバー部分。いつもバドを頼んだナァ。


客が入ったら、こんな感じ。ステージを見乍ら、酒が飲めるようになっている。
流石、パティの日は満杯。



トイレは度胸がなくて、未だかつて未使用。(小心者)でも、手を洗いには行ってた。
それでも、パンク度20,000%の内部。(コワ!)


オーナーのヒリーはクラブをヴェガスに移す計画もあるといっていたが、
正直、どの程度進行しているのかは判らないし、
それが実現未の有る計画なのかも私には判らない。
だがどちらにしろ、バワリーを離れる事には変わりは無い。
社会福祉とクラブの存続というのを比べるのは難しいが、
道義的に汚い遣り方を使ったという事は、非難されるべきことだろう。

確かにレゲエを助ける事には意義があるけど、
だからといって契約更新時に払えっこない家賃の値上げをしたりするのは、
如何考えても「博愛の精神」を逸脱している。
世の中他人の不幸の上に人の幸福は成り立っている部分が有るのは承知だが、
そこまでして自発的に働こうとしない人間を助ける意味が有るとは思えない。
(決してここに収容されている人全てが、それに該当するとは限らない)
それにそれで助けて貰った人も、みんながみんないい気がするとは思えない。

人間どうやったって上手く社会に溶け込めない時が有るのは私も知っているし、
実際私もこの人生で一時期そうなった事もある。
(レゲエまでは行かなかったが、仕事が無かった時期がある)
この数年NYの不動産はバブって高値更新を続けてたし、
そんな中シェルターを増やそうと色々頑張ったんだろうけど、
コミッティが行ったCBGBへの仕打ちは、本末転倒もいいとこだ。

それに今回の立退き問題はCBGBを撤退させて、
その後にシェルター増設をすると聞いていたが、
どうやら新しいテナントを入れる計画中らしい。結局カネだ。
だがこれでCBGBの後のテナントがCBGBよりも、
安い値段でレンタル契約を結んでいたら、もう暴動物だ。
(勿論バッシングされるのは必至)


運び出されるPA機材。


ステージ横の機材に接続されている、コードの山。


オーナーのヒリー・クリスタル。75歳にもなってこんな目に遭うとは、
予想だにしなかった。ヒリーは肺がんを患っているので、状態はよりシリアスだ。


ニューヨーク・テイストの世界的クラブだっただけに、
ヴェガスで再開なんて言わないで、
ここニューヨークで再開してほしいと誰もが願って止まない。
そして今日迄の取材テープは、
私の秘蔵コレクションに並ぶのも間違いない。

事態が打開される訳でもないのに、
クラブの外には沢山のCBGBのファンが詰め掛け、
最後の雄姿を見守っていた。
私が一旦出てまたCBGBの前を車で通ったら、
深夜3時頃だったが未だ人が立っていた。


閉店を報道するTVの中継車。アメリカの中継車はちっこいバンなんだよ。


詰め掛けたファンの山。みんな遅くまで残っていた。

コミッティにも言い分が有るだろうが、
今回の事で株が思い切り下がったのは言うまでも無い。
今後、寄付の集まり具合を注視してみようと思ったのは、
意地悪な事だろうか。
勿論私は、コミッティに絶対寄付しないが。

一旦店舗は閉鎖するが、決して閉店ではない。
ライヴ・ハウスとしては一旦幕を降ろすが引き続き今月末までは、
313 Bowaryでグッズ・ショップのみ営業する。
だが翌11月1日よりNYU近くのBroadway+Bond Streetで、
「CBGBファッション」という名のグッズ・ショップのみ継続営業する。
ヒリーがニューヨークに居る間に、グッズのシャツを買い溜めておかなくちゃ。


ヒリーからの最後のメッセージ。(でかいから切っちゃったよ)


また、いつか。


みんなの気持ち。



You Tube - Blondie "Heart of Glass"
You Tube - Patti Smith "Happy Birthday to Flea"
You Tube - Patti Smith "Elegie" (俺はマジで、ここで泣いたよ!)