Heavy rotation since last year
「世界の終わり」というバンドをご存じだろうか。
今年になってから SEKAI NO OWARI とバンド名を変更したが、
メンバーもスタンスも変わっていない。
このバンド、正しく俺っちお得意の青田買いバンドの一つで、
2-3年前に東京で知ったアマチュア・バンドだった。
昨年秋クールの深夜ドラマ「霊能力者 小田霧響子の嘘」の
エンディング・テーマとして「天使と悪魔」(下記参照)が採用され、
セールス的には或る程度成功している。
が、その後上手く続かず今一つ知名度が伸びないのが現状だ。
でも伸びしろは未だ未だ有るので、いい作家が付くと成功を収める筈。
ま、音だけで言えばアマ時代のフリッパーズ・ギターに似てる感じ。
そのバンドが来月終盤にバンド野郎が口を揃えて言う、
武道館ライブをするのだがそれに行ける予定は全く立ってない。(涙)
だが何度となく彼等のライブは既に見ているので、
プロットさえきちんと作りそのプロットに耐え得る楽曲が出来ていれば、
武道館でやろうがマディソン・スクエア・ガーデンでやろうが、
結果として成功を見るのを簡単に予想出来る。
この世界の終わりは大体が幼馴染のバンドで、
年齢層としては26-7歳で、スタートはかなりしょっぱいものであった。
というのもVo.の深瀬慧は学生時代に社会適応能力に問題が有り、
一旦俺っちの居るアメリカに留学に来たものの、
これまた仲々馴染めず日本へとんぼ返り。
そして精神的な衰弱が元でサナトリウムで過ごすことになったのだ。
その後サナトリウムで病を克服した深瀬君は、
漸く熱中出来るバンドという物を見出し徐々に足場を固めていくのだ。
メンバー探しに始まり、暫くしてメンバーが集まり漸く定着するも、
今度は活躍する場所が無いから、無いなら自分で作っちまえと、
東京・羽田空港近くに自分達専用の小屋を作ってしまった。
それも、文字通り友人達との手作りで!
これら一連の彼と彼の周囲の行動を聞く限り、
サナトリウムに入る様な病を持っていたとは思えない程、
深瀬君達は図太く生きている。
以前Tower Recordsの月刊誌Bounceで取材されて話していた頃の、
線の細い深瀬君のイメージとは全く違う感触で正直戸惑う。
だけど今の彼やメンバーに因ると、
適切な治療を受けて直ったからこそそういう経歴も公表しているし、
例えそれを論ってあーだこーだ言われても「今」というちゃんとした姿が有る限り、
本人・メンバー共に過去への中傷は気にしないといった風だ。
多分幼馴染で構成されてるからこそ、
メンバーに彼の事が予め理解されてて成立してる部分も多いと思う。
俺っちも、それでいいと思う。
逆に彼是中傷する奴らの方が、人間が小さいんだなと余計思うだろう。
天使と悪魔/ファンタジー
(初回限定盤)
この4人の若者の創り出す音楽は、とてもキャッチ―なメロディラインな割に、
意味深で彼是と考えさせられる文言が次々と飛び出して来る歌詞の波に押されるけど、
それを歌うVo.の深瀬君の少年の声は押しつけがましくなく、
軽いトーンで耳に飛び込んで来る。
声とメロディを聞いただけなら、ジャニーズ系のアイドルの歌かと思う位。
このジャケットの天使と悪魔という曲は去年の11月に発売されてから、
ずっとこの一年間波はあれども俺っちの中でのヘヴィロテだ。
俺っちみたいに人の突かれたくない所を突く様な事をする人間には、
彼是考えさせられる事も多々ある。
様々な形の正義も有れば、様々な立場での正義も有るし、
若い頃には見えて無かったり、見えていても気付かなかったりした事を、
そのまま置き去りには出来なくなって来たお年頃。
様々な事の答えも一つでない様に、そこへ辿り着く方法も千差万別。
色んな形の正義も悪もその正義や悪を語る人に因ってその意味や意義、
そしてそれ等の影響の広さや深さは多種多様。
色んな取材対象を得る度に、考える事は何時迄も続き止まないと、
この歌詞を見ていて何度も思う。
物事の側面ってのが決して一方向だけでないのは、
毎度西へ東へ行く度に感じるし、
実際そうだからこそこの歌詞が響いて来る。
特に最後のフレーズの、
「正しさを主張するだけじゃ 答えじゃないんだ」は、
俺っちが日々直面している事象に対して常々感じる事だ。
そこからどう問題を提起していくのか、
間違った方向へ、或いは一定方向へ思考的誘導をしていないかと、
編集室で編集をしている間ずっとそう思って手をフィルムを切る。
常にフラットであれと思い乍ら取り掛るから、余計だ。
自分の主義主張を表したいなら映画やテレビで創作活動をすればいいけど、
事実を伝える為だけに動かなければ今やってる事は成り立たないと感じる。
だからこそ深瀬君の今迄の様々な経験は、次へ次へと繋がる事を期待している。
線は細いけど、強さを持ってやって欲しい。
それにしても、
「正義なんてものを作るから、みんな争うんだよ」と、
世の中全部が全部、時代劇みたいな勧善懲悪じゃないんだと、
神様に悪態つく辺りはかつて隙間に居た少年の主張らしくていい。
今年になってから SEKAI NO OWARI とバンド名を変更したが、
メンバーもスタンスも変わっていない。
このバンド、正しく俺っちお得意の青田買いバンドの一つで、
2-3年前に東京で知ったアマチュア・バンドだった。
昨年秋クールの深夜ドラマ「霊能力者 小田霧響子の嘘」の
エンディング・テーマとして「天使と悪魔」(下記参照)が採用され、
セールス的には或る程度成功している。
が、その後上手く続かず今一つ知名度が伸びないのが現状だ。
でも伸びしろは未だ未だ有るので、いい作家が付くと成功を収める筈。
ま、音だけで言えばアマ時代のフリッパーズ・ギターに似てる感じ。
そのバンドが来月終盤にバンド野郎が口を揃えて言う、
武道館ライブをするのだがそれに行ける予定は全く立ってない。(涙)
だが何度となく彼等のライブは既に見ているので、
プロットさえきちんと作りそのプロットに耐え得る楽曲が出来ていれば、
武道館でやろうがマディソン・スクエア・ガーデンでやろうが、
結果として成功を見るのを簡単に予想出来る。
この世界の終わりは大体が幼馴染のバンドで、
年齢層としては26-7歳で、スタートはかなりしょっぱいものであった。
というのもVo.の深瀬慧は学生時代に社会適応能力に問題が有り、
一旦俺っちの居るアメリカに留学に来たものの、
これまた仲々馴染めず日本へとんぼ返り。
そして精神的な衰弱が元でサナトリウムで過ごすことになったのだ。
その後サナトリウムで病を克服した深瀬君は、
漸く熱中出来るバンドという物を見出し徐々に足場を固めていくのだ。
メンバー探しに始まり、暫くしてメンバーが集まり漸く定着するも、
今度は活躍する場所が無いから、無いなら自分で作っちまえと、
東京・羽田空港近くに自分達専用の小屋を作ってしまった。
それも、文字通り友人達との手作りで!
これら一連の彼と彼の周囲の行動を聞く限り、
サナトリウムに入る様な病を持っていたとは思えない程、
深瀬君達は図太く生きている。
以前Tower Recordsの月刊誌Bounceで取材されて話していた頃の、
線の細い深瀬君のイメージとは全く違う感触で正直戸惑う。
だけど今の彼やメンバーに因ると、
適切な治療を受けて直ったからこそそういう経歴も公表しているし、
例えそれを論ってあーだこーだ言われても「今」というちゃんとした姿が有る限り、
本人・メンバー共に過去への中傷は気にしないといった風だ。
多分幼馴染で構成されてるからこそ、
メンバーに彼の事が予め理解されてて成立してる部分も多いと思う。
俺っちも、それでいいと思う。
逆に彼是中傷する奴らの方が、人間が小さいんだなと余計思うだろう。
天使と悪魔/ファンタジー
(初回限定盤)
この4人の若者の創り出す音楽は、とてもキャッチ―なメロディラインな割に、
意味深で彼是と考えさせられる文言が次々と飛び出して来る歌詞の波に押されるけど、
それを歌うVo.の深瀬君の少年の声は押しつけがましくなく、
軽いトーンで耳に飛び込んで来る。
声とメロディを聞いただけなら、ジャニーズ系のアイドルの歌かと思う位。
このジャケットの天使と悪魔という曲は去年の11月に発売されてから、
ずっとこの一年間波はあれども俺っちの中でのヘヴィロテだ。
俺っちみたいに人の突かれたくない所を突く様な事をする人間には、
彼是考えさせられる事も多々ある。
様々な形の正義も有れば、様々な立場での正義も有るし、
若い頃には見えて無かったり、見えていても気付かなかったりした事を、
そのまま置き去りには出来なくなって来たお年頃。
様々な事の答えも一つでない様に、そこへ辿り着く方法も千差万別。
色んな形の正義も悪もその正義や悪を語る人に因ってその意味や意義、
そしてそれ等の影響の広さや深さは多種多様。
色んな取材対象を得る度に、考える事は何時迄も続き止まないと、
この歌詞を見ていて何度も思う。
物事の側面ってのが決して一方向だけでないのは、
毎度西へ東へ行く度に感じるし、
実際そうだからこそこの歌詞が響いて来る。
特に最後のフレーズの、
「正しさを主張するだけじゃ 答えじゃないんだ」は、
俺っちが日々直面している事象に対して常々感じる事だ。
そこからどう問題を提起していくのか、
間違った方向へ、或いは一定方向へ思考的誘導をしていないかと、
編集室で編集をしている間ずっとそう思って手をフィルムを切る。
常にフラットであれと思い乍ら取り掛るから、余計だ。
自分の主義主張を表したいなら映画やテレビで創作活動をすればいいけど、
事実を伝える為だけに動かなければ今やってる事は成り立たないと感じる。
だからこそ深瀬君の今迄の様々な経験は、次へ次へと繋がる事を期待している。
線は細いけど、強さを持ってやって欲しい。
それにしても、
「正義なんてものを作るから、みんな争うんだよ」と、
世の中全部が全部、時代劇みたいな勧善懲悪じゃないんだと、
神様に悪態つく辺りはかつて隙間に居た少年の主張らしくていい。