私がイギリスを嫌いになるまで vol.2 | N e w  Y o r k B l o w -NYでもタコ焼きを焼く英国人へ-

私がイギリスを嫌いになるまで vol.2

vol.1のつづき

幾ら親子水入らずで会話が楽しくて仕方なくて、
話が盛り上がって声色が高くなって夢中になっていても、
何をどうしても聞こえる高鼾を掻いて爆睡していた私。

「ぐー...んぐぁ...んぐぁー...ごぉぉぉぉぉっ!!
 すーー...んぐぁー...んぐぁーーー...ぐぐぐぁぁぁ!!」

私の名前を呼び乍ら揺らして起こしたマロは、既に半笑い状態。
笑ってる状況見て「ハッ!!」と焦った私は、
ハッ!!と思うと同時に口元から垂れた物体を拭くと同時に、
(こんな時、人は不思議と色んな事を同時に出来るんだよ(涙))
スーツケースを実家へ運び込もうと通り過ぎるマロ父が見え、
『やっちまった...!!』と思った。

が、モチのロンロン、遅過ぎる現実。(鬼汗)
イギリスに来ると、いつもこんな事の連続。
まだ鼻詰まり状態で、「ピー・プー」なんて音を鳴らしてなかっただけでも、
ヨシとしようと思わなきゃ、やってられない恥ずかしさだ。
そんなこんなで実家へ到着した。
(到着して眠い身体を引きずる私はその後直ぐ寝た)

13時頃に漸く目覚めた私達は下に降りて行き、
マロ母に断りサンドイッチを作り始めた。
夕飯は4時半頃にするからと聞いたので、おやつ程度に留めた。
だけど聞いた瞬間、「えっ!!5時前にもう夕飯??」と思ったが、
聞き間違いかと思い流した。
で、マロ母が夕飯前にスーパーに買い物に行くというので、
お手伝い+便乗の意味で、車でスーパーへGo!
そこで問題が...。

私達はいつもショッピングリスト持参でスーパーへ出掛け、
マロ母は生鮮、私は加工品と分けて夫々に買い集め、
レジ前で合流して一緒に支払う様にして居る。
時間の短縮にもなるし、私もイギリスのスーパーを見回る事が出来、
アイデアグッズや美味しい物を見られるので、
私には生のイギリスを感じられる重要な場所でもある。
地の事を知るのは、地の人間の暮らしを解る手早い方法。
って事で夫々に籠を持ち、早速別行動!

リストは、次の通り。(○=私の買い物)
●ラムのスープストック
●粉状スキムミルク
●ミンスミート
●インスタントコーヒー
●米
●ベイリーフ
●小麦粉(重曹入)
○紅茶(リーフ)
○チョコレート(キャドバリー)

大体の物は籠に入れる事が出来たが、
ラムのスープストックとミンスミートが見当たらず、
マークという名の店員に聞いてみた。
すると彼は奥(=在庫)を見て来ると言い、その場を離れた。

5分経過、未だ来ないので近くの商品棚を物色。
丁度買う予定の紅茶が並んでいたので、
友人の要望通りの物を探すも仲々見当たらず、
他社の物で代用を決め、他社製品を籠へ。

10分経過、未だ来ないので歩いて行った方を見乍ら、
隣の列のチョコレート売場に行き、
小分けにパックされたキャドバリーのアソートのビッグバッグを、
目敏く見付けそれを鷲掴みにし、40秒で元の位置へ。

15分経過、我慢出来ず、「店長」という見出しの
名札を付けたピーターという人に事情を話し、
スープストックとミンスミートの在庫と、
店員マークの行方を探して貰う事にした。

ピーター店長は、2分後私の元に手ぶらで戻って来た。
買えない事を察知し乍も、私はピーターの報告を聞いた。
スープストックとミンスミートはクリスマスだから沢山仕入れてたけど、
予想以上に売れ行きで売切れてしまったと言った。
で、「マークは何処?」と聞くと、
脳天を打ち抜く様な答えが返って来た。

「15分前に帰りました」

私の怒りは一気に7合目にまで達した。



つづく。