Blåbotter

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最近の若いもんはこんなこと考えてますよ。

なんの変哲もない23才♀の頭のなか。

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「マンションを出ると、春の夜特有のシーツに残る体温のような生あたたかい風が頬を撫でる。」――『パーク・ライフ』吉田修一


春の夜って、季節の中でももっとも詩的で幻想的な時間にカテゴライズされるものだと思っていた。

経験上、「好きな季節は?」の問いに対し、「春」と答える人のなんと多いことか(但し、非花粉症患者に限る)。
うらうらとした春の日差しをたっぷりおなかに吸い込んで、そのままのったりと怠けて日が暮れてしまった――だとか、そんな夢の余韻のような時間、現代人にとって憧れの存在といっても過言ではないと思う。春の夜は、そんなイメージ。

その春の夜を、「シーツに残る体温」とはまあ、現実的でほんのちょっとの不快すら含んだ言い回しで表現したこの一節、妙に心惹かれたので、ここに記しておくことにする。