遂に稽古最終日。
みんなの芝居が劇的に変化した気がする。
驚くほどキャラクターの完成度が上がっている。
役とみんなの距離感がすごく近い。

アタシは、どうなんだろう。

最初からずっと感じていた同一感。
生かせているのかな。
あのひととアタシが同じであることに、疑いをもったことは一切ない。
一分の隙もなくぴったりと重なる。
最初に台本をもらってから、今もずっと。

カウントダウンが始まる。
あのひとを表に出してあげられるのは、あと1週間だけ。
公演が終わっても、きっとあのひとはいなくならない。
だけどアタシは、あのひとをまた自分の奥へ閉じ込めてしまうだろう。
ごめんね。
でも、出してあげられない。
その代わり、あと1週間、アタシの身体で存分に暴れるといい。
好きにしていいよ。


あのひとの姿は、10年後のアタシの姿。
アタシたちの地獄で待っていて。
今回は自分のお客様にはお手紙を用意してるので、それの準備中だよ。
封筒も用意したし、あとはみんなに手紙を書くだけ。
いざ書き始めると話したいことがあり過ぎてまとまらなくなっちゃうんだよなぁ。


台風が過ぎたら、俄然、秋の気配がしてきたね。
風が冷えて涼しい。
夏、終わっちゃったんだなぁ。
今回の公演は、このくらいの空気がちょうどいい気がする。
少し肌寒いくらいの空気のときに観てもらいたい。

アタシに纏っているあのひとを、みんなに紹介するよ。


物語と現実が混在する。
アタシの口から零れる言葉は、半分あのひとのもの。
どうしてこうなってしまったんだろう。
あのひとも、アタシも。
どこにも行けない。
ただ、地獄を歩くよ。

物語が始まるまで、あと3日。
台風どこ行ったのー?
てゆーか、まだいるんだよね??

今日も昼夜稽古。
そして通し。

今日の通しは反省しきり。
昨日の夜はもう少し頑張れてたはずなのにー。

あと、小道具で事故が。
本番じゃなくてほんとよかった…!
お客様が怪我する可能性もあるから、稽古のときでよかったっていうのもあるけど、
起こった出来事にアタシも耐え切れなくて、半ば事故を起こしてたもの。←

事故を起こした小道具は、衝撃を隠せない表情をした担当のほとけくんが引き取ってくれたらしい。
相当ショックだったようで、随分と面白い顔をしてたって聞いた。
…どんまい。
てゆーか、アタシもその顔見たかったなぁ。←


*****


アタシの頭を身体を侵食されている。
いろんなところでぐるぐるする。
人様に嫌われる覚悟は決めてある。
これが終わったら謝りたいひともいっぱいいる。

ほんとのアタシは、こんな人間です。
ずっと猫を被りっ放しでごめんなさい。
本当はこんなの誰にも見せたくないんです。
だから、これが終わったら、やっぱりまた猫を被ってしまうと思うから。
この舞台の上でしか、お見せ出来ません。
もう二度と出しません。

嫌われたくないなんて、贅沢は言わないから。
ただ、本当のアタシを見てください。

どうか1人でもたくさんのお客様に劇場でお会いできますように。
怒涛の2回通し、やってやったぜ。。
あぁ、言いたいことはいっぱいあるけど、なんだかまとまらない。

1回目の通しはなんだか物足りない感じだった。
まだまだいけるはずなのに、到達しきれてないというか。
ちょっと息苦しい。
全体的にもたっとしてて、ランタイムも目標をだいぶオーバー。
ぉおい。

稽古場の移動中に確認しつつ考える。
余計なものをどれだけ削れるか。
舞台上に出さなきゃいけないものは、以前よりずっと出てきたと思う。
あとは過剰にならないように気を付けつつ、必要十分をキープする。
動きも余計なことはせず、シンプルに。
そうすればもっと圧縮できるはず。

2回目の通しは、お客様がたくさん。
スタッフさんたちが揃って通しを見てくれる、最初で最後。
衣裳のしょうこちゃんが、持って来てくれた衣裳を着て、やらせてもらった。
今も一生懸命作ってくれている、素敵な衣裳。
…白状します。

衣裳着たら、超テンション上がった。←

女子はみんな可愛いかったなー。
ちゃんと本人に似合う服になってるのが、さすが、しょうこちゃん。
しょうこちゃんのセンス、大好き。
公演が始まったら、1人1人写真撮らせてもらお。

素敵衣裳でテンションだだ上がりの状態でやったら、昼よりもいいものが出たと思う。
いや、1回目の通しで、全員の意識が変わったからだと思うんだけど。
このテンポで詰めていければ、圧縮した濃いものが出るんじゃないかなぁ。
アタシも、やっと舞台上でちゃんと台詞言えたし!←
いつもちゃんと言えなくて、みんなにほんと申し訳なくて。
ほんとすいませんでした!!
やっと頑張れるようになってきた!


昨日、演出のタイセイくんに言われたこと。
2回目の通しでは少しだけ出来た気がする。
だけど、「これ!」って思ってしまうと、
どうしても同じことをもう1度やることに一生懸命になって、
中身が抜けていってしまうから、いったん忘れることにする。
すべて忘れて、毎回積み重ねる。
ちゃんと重なれば、必ずもう1度出来る。
それ以上にも手が届くはず。


…2回も通したからか、気持ちが昂ぶっちゃって落ち着かない。
貴女とアタシはちゃんと混ざってるかな。
アタシの声は、貴女の言葉を、あのひとに届けられているだろうか。

諦めない。
どれだけカタチが歪もうとも。
すべてが終わる、最後の最後まで。
貴女とアタシであることを。
あのひとを想う気持ちを。
けして、諦めない。
うーむ。。
やっぱり台詞が出てこない。
どうしても詰まっちゃう。
なぜ。
なぜなのー?!
今はまだ稽古だから良いけど、これ、本番では誰にも助けてもらえないのに…!
あうー。

…1人でなら、一応、全部言えるのにな。
その場に立つと何かが足りなくなる。
やっぱりそれまでに溜め込んでるものが足りないのかな。
明日の通しで何か見えるといいんだけど…。


いよいよ稽古も大詰め。
お客様の前に立つのが楽しみだけど、すごく怖い。
今回は特に。
それでもアタシに出来る精一杯をやるよ。
みんな巻き添えにしてアタシの地獄へ連れてってやる。