「こっちにおいで」
妖しい笑みを浮かべた雲雀が手招きをする。
「はい」
言われた通りに雲雀のもとに、手を伸ばし歩み寄った。
「君はいつまで、あのナッポーと一緒にいるの」
ナッポー…その言葉に胸が高まる。
「それは、わからない」
遠慮がちにつぶやき、顔を逸らした。
「ちょっと、そっち向かないでよ」
「ご、ごめんなさい」
雲雀のほうに、顔を向けるとふいに近くに雲雀の顔が来た。
認識したかと思えば、唇に暖かいものがふれた。
「…んっ…」
「ねぇ、君はいつになったら、ナッポーから離れるの?」
「そっ…」
言いかけた言葉が胸の中に広がっていく。
離れる…いつかは、離れなくてはならない。
離れたくない。
別れたくない。
そんな言葉が心のなかに広がり、涙が溢れた。
「そう、君はまだ子供だね」
「ごめんなさい」
「別にいいよ、楽しみが先になっただけだから」
「!」
「涙なんか、流さないでよ。どうせ、また会うんだから」
そういい、目にキスをして、その場を離れた。
「またね」
雲雀の後ろ姿がキラキラ輝いていた。
また、会える。
そのことだけが楽しみで仕方のない、クロームだった。