家庭環境がごたごたはしていたが、学校生活は特に母子家庭だからいじめられた、ということもなく普通に友達もそれなりにいたし、母の夜の仕事で都合が悪い時以外は、夕方遊びに出掛けていた。
特によく遊んだのはS君とN君だった。
S君は背が高く色黒だがその時にしてはしっかりしていて、どちらかというと落ち着きのない僕の面倒をよく見てくれていた。
N君はS君と対象的に背が低く色白で背が低く、病弱だったが何事も一生懸命で、明るい性格ではなかったが、よく笑っていた。
僕は背がちょうど彼らの中間くらいで、明るい事だけが取り柄だった。ここまで読んでくれた人は以外かもしれないが、家庭環境からくるストレスとかはあまなく、限りなく明るく活発な性格だった。
僕らはよく3人で遊んで、子供ながら無茶な事をしていたと思う。
しかし小学校3年生になった頃、S君が引っ越すことになった。父親の仕事の関係だそうで、都内に行くとのことだった。僕はその事実を知ったときめちゃくちゃ泣いた。たぶん、生まれて初めての親友と呼べる存在はS君だった。
S君が引っ越す日、N君と見送った。僕ら3人はみんな泣いた。
それからもN君と遊んでいたが、やはりS君が居なくなると楽しさも半減して、次第に二人で遊ぶ回数も減っていった。
そんな中、僕も引っ越す事になった。クラスの仲が良かった友達とN君は見送りに来てくれた。泣きはしなかったが、寂しさと、次に転校する学校でうまくやっていけるか姿の不安だった。
きっとS君も引っ越す時こんな気持ちだったんだろうと思った。
しかし僕は転校した先の学校で運命的な出会いをする。比喩ではなく文字通り運命的で第二の親友との出会いになる。
僕はこいつが居たから、辛い時も乗り越えられた。そういう存在に出会う。