著:岩館真理子 ぶーけ
いうまでもありませんが、岩館真理子さんらしい
繊細な作品です。って、ほんまにいうまでもないです
ね。
読みきりで1月号でしたので、多分雑誌の発売は
12月・・・・なんで、タイトルに「クリスマス~」がつくん
やと想像します。
勿論、クリスマスもからめてありますが、ストーリー
の主題というか流れが、恐らくそういった事情にあわ
せた感じ?がしましたので^^。
ま、漫画は”商品”ですから、しかたないですね。
それにあわせられる作家さんもすごいと思いますが。
最近の作品はよんでないのに、批評になっちゃうけど。
ストレートにあわせる作品しかない気がして、こういう風に
情緒的にからめてくるような作品描ける人いるのかな?。
いるのかもしれませんね。読んでないのでわかりませんが。
主人公・阿木武夫は苦節をへて、今をときめく小説家に
なった。そして今回、彼の作品の映画化がきまる。
彼の亡き父は、少し名のしれた俳優でドンファンであった。
父の生前は、日本で一夫多妻よろしく女を囲い、”自称妻達”
と、その子供たちと共同生活をしていた。それも遠い過去で
週刊誌にたたかれ、その奇妙な共同生活も武夫にとっては
幼少の頃の苦い思い出。
さて、やっと名が売れた主人公。
金目当てで、その奇妙な共同生活で一緒だったという
自称”腹違いの妹”がたくさん訪問してくる。
内容は、”お金をかしてくれ””すむところにこまっているので”
というのが大半。
その第一号はモデルで女優の卵の”小泉さほこ”。
だが、彼女は彼の部屋にいすわりはしたものの何も要求して
こない。訪れる”自称・妹”も排除している。
彼女の目的は何なのか?
彼の作品で主演女優をえたいためなのか?
それとも本当に彼女は妹なのか?
彼の中では、さほこが本当の妹でなければ、いい・・・・
という感情がめばえてくるが・・・・
「きみは3丁目の月」 マーガレット・コミックス
1988年3月30日 第一刷発行に掲載
ぶーけ 昭和63年1月に掲載
・・・・・ネタバレ・・・・・
私は生まれてすぐ 本当の母をなくしました
1歳のときに 父が再婚した相手が今の母ですが
去年の夏になくなりました
でも母には引き取れなかった息子が一人いました
いつも彼と一緒に暮らすことを夢みていました
彼の書いた あまり売れそうもない本も 一所懸命
買っていました
時々 車の中や ビルの陰から 彼を見守ったりしていました
最期の時まで 彼のことを 気にかけていました
だから 私は 母の代わりに お兄さん逢って
お兄さんのそばにいて・・・・・
実際には血のつながりはないんですよね。
この後、どうなったのか・・・・・・
すごい気にかかるし・・・・
こういう作品はそのへんが”ずるい”ですがw、
やはり少女漫画のよいとこでもありますね。