第2話:「狐狩り」(1) | 雪うさぎ

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 子供のときから、作文とか読書感想文は苦手で^^。
 つたないながらも、少女漫画と少女小説の紹介をして
いきます。

クトゥルフの呼び声~クトゥルフ・ハイパーボレア~

はじめに

 「クトゥルフの呼び声」はラヴクラフトのクトゥルー神話の

世界を再現したホラーRPGです。
 ハイパーボレアはクトゥルー神話の世界を使ったC・A・

スミスのファンタジー小説です。「クトゥルフ・ワールドツア

ー」誌上においてルール化されました。
 ハイパーボレアは人類最古の王国で、北極近くにある

架空の大陸に存在します。時代ははるか氷河期以前に

で遡り、現在認知されている歴史とは異なり、全くの未

知なる文化の元で繁栄しました。
 やがて、氷河期の訪れとともにハイパーボレアは滅亡

し、その後、アトランティスやレムリア等のいくつかの文明

が栄えては滅亡し、現実の人類の歴史が始まりました・・。

主要キャラ。
リーヴェシェラス・・・戦士     男  通称・リーヴィ
エリザベス・・・・・・・神官     女  通称・リジー
トリシア・・・・・・・・・処刑執行人 女
アーネスト・・・・・・・狩人     男  通称・ネス
シンシア・・・・・・・・呪術師    女
ヴァリスティーゼ・・・狩人     女  通称・リタ


1.皆さん、今度は冒険者らしい依頼です!

 後に「ヴィレッジ・ジェノサイド事件」と呼ばれることになる
前回の依頼の後、リズを除く、リーヴィたち一行は街の酒
場でうららかで平穏な一日を満喫していた。・・・つまり、あ
いもかわらず暇していた。
 が、以外にも懐は結構暖かかったりする。
 あの後、リズがどのような根回しをしたのかは知らないけ
ど、”成功報酬”として規約よりも50ほど多い、1人250G
もの報酬がツァトゥグア神殿から支払われたからだ。当然
の如く、リズの地位もあがっていて、今では、ツァトゥグア神
殿の司祭さまである。重要な会議にも顔を出すことを許可
されているらしい。

 そこへ、”閣議”に参加していたはずのリズが帰ってきた。
「みなさーん。お喜び下さい!依頼ですよ~。」
 なんだか、デ・ジャヴを感じさせるシーンだ。
「おお~!」と一同が声をあげる。
 これもどこかで見たような気がするな・・・とリーヴィは頭を
抱えたくなった。
 違うのはリズの傍らに兵士か衛士をおぼしきプレートメイ
ルを着込んだ精悍な顔付の青年が立っていたことだ。
「依頼ですか?それより、そちらの方は?」
 前回の事件の後に仲間になったため、依頼は初めてなリ
タが聞く。
「依頼はですね~」リズが朗らかに言い「ま、その前にこち
らへ・・」と衛士を促し、自らもリーヴィーたちのいるテーブル
につく。
「あ。大地の恵み2つね」と注文する。自分と、その衛士の
分だろう。それだけなら良いが、
「当然、リーヴィのつけね」と付け加える。
 これは聞き捨てならない。
「何で僕のつけなんだよ?。しかも僕の分はないし・・・」
「ま、細かいことは気にしない。”ブラッドバス・リーヴィ”の
通り名が泣きますわよ。」
「気になるわ!それに何だよ、ブラッドバス・リーヴィって、
そんな通り名聞いたこともないし、呼ばれたこともないぞ。」
「当たり前ではありませんか。今、私が思いついたのです
から。」平然と言うリズ。
「えーと・・・・よろしいでしょうか?」
彼らのやりとりを半ば唖然と聞いていた衛士が声をあげた。
「はいはいはい~。いいです」
とリタが言う。こういうキャラだったっけ?とリーヴィは思った。
「私は衛士隊の小隊長をしております、アルザークと言いま
す。実は・・・」

 アルザークの話によれば、度重なるヴーアミ族の襲撃の
被害を受けている街からの依頼があり、今度大規模な討伐
作戦ーー山狩りが展開されるそうだ。
 この世界の衛士は、治安維持を目的とした兵士で、現代で
言えば警官機構としての職務を一番としているので、このよう
な作戦の立案・遂行をする。
 前回の「事件」で少なからず有名になった~~この影にはリ
ズが何らかの風聞を流した・・とリーヴィは思っている~~リー
ヴィたちにも、討伐隊の1員として白羽の矢がたったというわ
けだ。
 ブーアミ族とは、ブーアミタドレス山脈をネグラにしている蛮
族のことだ。違う星から来た人間に酷似した生物と人間との
混血から生まれたとも言われているが、定かではない。

「本営は、ヴーアミタドレス山脈の北東に位置するエムボスで
す。そこまでの移送は衛士隊で行います。」
 勿論、そこまでの費用や、エムボスで宿泊費等は全部、国
家の支給だ。
「当然、受けますよね?」
にこにこしながらリズが聞く。どこから”当然”と言う言葉がでて
くるのか分からないが、すでにやる気だ。
「まあ、暇だし、いいんでない?」
トリシアは相変わらず。
「僕も、構わないよ。依頼元が国家なら、数十年前のように首
都が壊滅しない限りは報酬が支払われないことも、ないだろう
し」とはネス。
「して、報酬額のほどは?」
と聞いたのは、言うまでもなくシンシアだ。

 3日後、エムボスの街に一行はいた。
「結構、栄えているわね」
 トリシアの感想通り、石作りの街には活気がり、人々の表情
も明るい。だが、路商の影の塀がかけていたり、石畳に血糊の
跡があったりと、かすかに襲撃の跡もみてとられた。
「では、作戦決行は明日の09:00です。今日は、各自休養をと
って下さい。」
 討伐隊の指揮官である、アルザークが、リーヴィ達冒険者に
向かって言った。
 討伐隊は2分編成で、衛士たちと、傭兵達にわけられていた。

衛士隊はヴーアミ族が拠点としていると思われるところまで
軍事的な作戦行動を行う。リーヴィ達傭兵集団は脇から遊撃隊

として、衛士隊のとり逃したヴーアミ族の駆逐を行うことになって
いた。
 衛士隊は一ヶ中隊ほどいた。その隊長であるから、アルザー
クはかなり身分の高い人物なのだろう。そんな人物を、酒場ま
でほいほいつれて来て、直に依頼の話をさせてしまうのだから、
リズも、かなりの大人物か顔の皮がプレートアーマーの装甲よ

りも厚いかのどっちかに違いない。
 一ヶ中隊は四ヶ小隊から編成されていて、一ヶ小隊が約40名
ほどだから、衛士隊だけで160名・・・その他に傭兵が50名ほど

いるから、かなり大規模な作戦である。
「では、お言葉に甘えて、明日の決戦のために、禊の儀式でも
行いますか!」
 リズの言う「禊の儀」とは、当然、お酒を飲むことだ。衛士隊員
には自由時間などないが傭兵である冒険者は関係ないので、

明日の朝までは何をしていようと自由だ。
「二日酔いにならない程度にね。」
黙ってれば、一晩でも飲み続けるリズにシンシアが釘をさした。

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