朝丘戻さんの「夜明けの嘘と青とブランコ」は、
朝丘さんらしい世界だと思います。
情景描写が美しくて、
甘いけれど、でも、甘さだけではなく
痛みもあって……。

スレていない二人だったので、
その心情描写もとても繊細でした。

あとがきには「明るく温かい物語」とあり、
たしかに前半にはほのぼのとした雰囲気もあったのですが、
セクシャルマイノリティという
重いテーマを内包した物語なので、
終盤にはしっかり泣いてしまいましたよ~。
これもやはり朝丘さんらしいと言えますね(笑)

二人の後日談を色々を読んでみたいです。
朝丘さんのあとがきにも
まだまだ書きたい掌編があふれてやまない
と書かれてますので、期待して待とうかな((・´∀`・))ンフッ♪

ただ、私の好みの問題なのですが、
カズアキさんのイラストが女の子っぽくて、
今一つしっくりこなかったのが残念ではありました。

夜明けの嘘と青とブランコ 著者:朝丘戻 イラスト:カズアキ
ダリア文庫 BL小説 2015年12月
★★★★
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◆あらすじ(裏表紙)
昔、友人を傷つけて口下手になった志生は、大学のサークル勧誘で、そっけないけど気優しい先輩・眞山と出会う。
部員から眞山はゲイで傷心の身だと聞かされ、「期間限定でつきあってやって」と囃されても不快じゃなかった志生。
だが、ある日眞山との会話でまた失敗をしてしまう。
それを機に交換日記を始めたふたりは、お互いを知るうちにやがて惹かれあい、一ヶ月の約束で恋人になるが……。 ◆


感想は読メからコピペしたものです。

トラウマ故に恋愛未経験の大学生二人が
期間限定の疑似恋愛関係の中で
想いを育てていく過程があまりに初々しくて、
もどかしかったり微笑ましかったり、
時にクスッと笑ってしまったり。

でも、根底にある眞山の深いトラウマが、
セクシャルマイノリティであることに苦悩する子供
という現実問題と重なり胸にズシリと来た。

その重いテーマにより終盤はシリアスな展開となり、
志生が自分と同じ傷を負わないようにと眞山の下した決断と、
続く最終章での嘘に涙が溢れた。

そして、眞山の母の言葉にさらなる涙が…。

ラストの交換日記にはほっこり。

それと、交換日記というのがなんだかとても懐かしかった。
今はデジタルが主流だけど、
手紙や交換日記といったアナログなツールって
相手のぬくもりが紙から伝わってくる気がしていいなぁと思う。

ペーパーはちゃんと恋人同士になって1か月後の二人。
甘い!
眞山はすんなり完治とはなっていないけど
そんなの問題じゃないと思えるほど甘々な二人でした。ニヤリ♪

(読了日2016/1/10)

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