まだ『 。 』がついてる時の朝丘さんの作品。

作中に猫は出てきませんが
読むとなるほどって思うタイトルです(笑)

猫のためいき。 著者:朝丘戻 イラスト:井上ナヲ
プラチナ文庫 BL小説 2010年6月
★★★
猫のためいき。 (プラチナ文庫)/フランス書院
¥600
Amazon.co.jp


◆あらすじ(裏表紙)
雑貨店でアルバイトする坂上雅は、なにかと絡んでくるので嫌っていた店長の灰原志郎から突然「好きです」と告げられた。 嫌悪されることを覚悟しながらも、恋情と欲を抑えられないと泣く志郎が切なかった。 過去の恋にたくさん傷ついてきた志郎は恰好いいのに泣き虫で、雅は彼をその孤独から守りたいと思い始める。 心をほどきながら、ふたりは少しずつ想いを寄せていくが……。 ◆


感想は読メからコピペしたものに少々加筆修正しています。

バイトの雅をいじって構い倒す店長・志郎と
いじられてムキになって怒ってる雅の掛け合いが冒頭から続き、
志郎の予測不能な発言の数々に驚くのだけど、
最初からずっと彼のセリフの中には
雅への本心がポロリポロリと織り交ぜられてます。

それは雅にサブリミナル効果のようになってたのかもw
だから志郎の気持ちを知らされた時に
きちんと向き合うことができたのかなと。

志郎は30男なのにすぐ泣くし子供っぽくも感じるけど
彼の内面を知ればその繊細さや臆病さが理解もできる。

面白く読むことはできたけど、
細かい部分で気になるものが結構あったりもして。
雅が女がダメだという理由もその一つ。
これがトラウマになってというのは無理がないかい?
とどうしても違和感。

一番大きかったのは、後半に起きる事件です。
いえ、事件そのものではなく、その事件の原因部分。
そしてその事件の犯人への志郎と雅の対処。

といった具合で、ツッコミ所は多々あったんですが、
朝丘さんらしい独特の言葉選びと文章表現で
柔らかく包まれるような読後感ではありました。

井上ナヲさんのイラスト、素敵でした。
トーンを使わないナヲさんの絵大好きなのです。
ただ志郎がちょっと若すぎるかなとは思いますが(笑)

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