再び目覚めたのは午前2時過ぎのこと。トイレの木製のドアが猛烈な風によってバタンと開いたのです。


窓の外を見ると状況をはさらに悪化し猛烈な風が窓ガラスに当たり今にも割れそうです。加えて横殴りの雨も降り雷も鳴り始め、昼間の晴天が嘘のようです。さすがにのんびり屋の私でもただ事ではないと察しました。

そこから真夜中の死闘が始まったのです。


まず最初に窓ガラスが暴風で破壊される恐れがあったためそれを阻止する方法を考えました。

部屋の中を物色するとベッドの下に190cmほどのマットレスを発見。かなりずっしりと重かったけどこれは使えると思い担ぎ上げ窓枠にはめ込もうと試みるも、そう簡単にぴったりとはまる分けもなく。

それでもあきらめず部屋を物色しクッションを2個発見、これを使いマットレス+クッションで窓枠にはめこむこと30分、しかしうまくはまらない。


更に何かないかと部屋を物色。しかし見あたらないので、自分のシーツとバスタオルを犠牲にする事にしました。マットレス、クッション、シーツ、バスタオルこの4点を自由自在に組み合わせさまざまなパターンで窓枠にはまるように試行錯誤した結果何とかめこむ込むことに成功しました。ほっとしたのもつかの間


一難去ってまた一難。高波が支柱に衝突しバンガローが揺れはじめたのです。こればかりは阻止することも出来ず。。 支柱ごと根こそぎ海の中へ転落?なんて嫌な予感がよぎり命の危機を感じました。


尋常じゃないこの状況と命の危機を感じたので、部屋を変えてもらおうとフロントに交渉に行くことしました。外はドアも開かないほどの猛烈な風です。目も開けられないほどの雨と風の中、海に転落しないようにフロント目指し手すりを握りながら体勢をかがめ歩き出して間もなく、ふとある状況にきずきました。 先ほどまでの猛烈な風がぴたりと止み波も穏やか、もう一組の宿泊客においてはベランダ全開で寝てるのです。ようするに先端に泊まっている私の部屋だけが嵐にあっていたようです。部屋を変なければと後悔しました・・


とにかくあの部屋では危険すぎるのでフロントへ行き事情を説明。しかし5年間事故は起こっていないと取り合ってもらえずあっさり断られたのでした。全く融通が利かないタイ人。仕方なく再び嵐の部屋へ戻るはめになったのでした。


それから眠れるわけもなく・・ただひたすら夜明けを待ったのです。


結局ガラスも割れずバンガローも倒壊せずに無事朝を迎えられることが出来ましたが 二度とあのような経験はしたくありません。

バンバーオ・シーハットは素敵なバンガローです。ただし先端の部屋に泊まる方はご注意を(雨季のみ)


風と波でゆれた部屋
部屋の中の様子  


外から見るとこんな感じです