毎年招待していただける夜の動物園に訪れたりーちゃん。昨年まで触ることができなかったパンダねずみに触るなど、成長を見せていた。
しかし、あまり時間がない中で、夕飯も現地で食べようと思ったマミとダディが甘かった。今回は到着も遅めだったせいか、買ってきたお弁当を食べると1時間ほどしか残されていなかった。そのため、ほとんど動物を見ることができずに終わるりーちゃん一家。
テングサルはよく見ることができた。その他には、キツネの一種(名前は失念した…)、木の上で暮らすというカンガルーの一種(寝ていてお尻しか見えず)、ウロウロするシロクマ(奥の方の岩の隙間から少しだけ見えた)、やはり寝ているカワウソ(寝返りを打たなければ気づかなかった)、くらいかな。
閉園時間が迫り、帰りの出口を焦って探したために少し迷ってしまって、動物を見るよりもひたすら歩く時間の方が長かったかもしれない。そのためりーちゃんにとっては、思ったほど楽しめなかったのかもしれない。
そんな中、何もいない草むらのような場所で、りーちゃんが手すりにつかまって動こうとしない。帰りを急がなくてはならなかったので、ちょっと強引に連れて行こうとすると、りーちゃんは激怒。「うーーぎゃ!!」「いーや、うーぎゃ、うーぎゃ!」という叫び声が園内に響く。まるで何かの動物さんのような叫び声だった。
手すりから引き離されても、ダディの手に爪を立てたり、地味に抵抗するりーちゃん。しかし最後に、シロクマ、レッサーパンダ、カンガルーの毛皮を触らせてくれるコーナーがあり、たくさん触って堪能したりーちゃんであった。もちろん機嫌もあっさり直った。
マミとダディは普段、「りーちゃんって動物のよう(に寝る、食べる、遊ぶ、などを自由にする)だね」と話すことがある。怒った時も動物のようなりーちゃんであった。
それにしても、障害児を毎年ご招待してくださる動物園には、感謝感謝でございます。お陰様で今年もりーちゃんは、夜の動物園を楽しむことができました。
そして来年も訪れることがあれば、その時は移動の車内で軽食を済ませ、現地ではたくさんの動物を見よう、と両親は決意して、帰路についたのである。