以前、「りーちゃんの冬休み」という回でもご紹介したが、夢の国海の方には、りーちゃんの鬼門ともいうべきアトラクションがある。ご存じ、壊れた「えべれーた」である。

前回は周りにつられて「キャー」と言いながら、降りた後も「うえ~、した~」と身振り手振りで興奮していたものの、翌日以降は「乗りたい?」と聞いても「あー、むりよ」「ちょっと、むりじゃない」としか答えなかった。今回、どうしても嫌がるようならやめよう、と夫婦で話しながら列に並んだのだが、意外にも嫌がらないりーちゃん。

いよいよ着席し、前回と同じく真っ暗になって、周りが「キャー」と叫ぶと今回もつられて叫ぶりーちゃん。前回と同じく楽しんでいる様子だった。降りた後も、乗ればなんだかんだ楽しいのかな、などと思っていたのだが、それもつかの間、なんと大きな声で泣き出してしまった。それも入学式の時のようなギャン泣きである。

確かに大人でも怖いと思うようなアトラクションではあるが、前回は全く泣かなかったのに、今回はここまで泣くとは。一緒に乗っていたお姉さんたちも引いてしまうくらいのギャン泣きだった。鼻水も止まらない。

その後、数日間、「えべれーた、怖かった?」と聞いてもりーちゃんはほとんど反応なし。しつこく「また乗りたい?」「えべれーた、また一緒に乗る?」と聞いたら、ようやく「ちょっと、むりよ」と答えていた。次回行ったときはどうしようかねぇ、やっぱりりーちゃんが嫌がったらやめるかねぇ、と思案しているマミとダディである。

さて、話は戻って夢の国の帰り道。車に乗り込んで帰ろうとすると、りーちゃんが突然言った。

 

「これで、でぃずにしーを、おわります。ありがと、ございました」

あまりに活舌よく、しかも突然だったものだから、マミもダディもびっくり。きっと支援学校で、帰りの会などでこういうことを言う機会があるのだろう。

 

今回はえべれーたこそ泣いてしまったものの、着ぐるみのキャラクターと遊ぶことができたり、天候が悪くても何も言わずにじっと待ったり、頑張って歩いたり、何よりかめさんとお話したり。そして帰りにはハッキリとお礼も言えて、りーちゃん、また少し成長しましたかね。