bjhaiyaのブログ

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6月に自分がやっているオリジナルバンドでのライブがあった日、待ち時間にスマートフォンを見ていたら「ナンバーガール 新宿ロフトで7月27日にライブ決定」の文字が目に入りすぐに申し込んだところ、奇跡的に当選した。

 

ロフトのキャパ500人くらいに対してどれくらいの申し込みがあったのかわからないが、知り合いでロフトのライブに当選した人は誰もいなかった。

元々、7月27日は妻の家族と自分の運転で旅行に行くことが決まっていたが、当選した瞬間に家族旅行は欠席することが決まった。自分にとってナンバーガールのライブを見るということは、何事よりも優先されるものであった。

 

当日、開場時間の30分くらい前に行くと、ロフトの入り口近くのところに「TOUR NUMBER GIRL」と書いてあり、写真を撮っている人が何人かいた。自分も写真を撮ったけど、その時はまだナンバーガールのライブを見るという実感は全くなかった。ロフトの向かいにあるホストクラブか何かのビルの入り口では、昼間から飲みすぎたのか、連れの男性と喧嘩したのかよくわからないが男が倒れており彼女と思われる女性が介抱していた。

 

開場時間が近づくにつれてロフトの近くにそれらしき人が徐々に集まり始めたが、見たところ自分より年上の、リアルタイムでナンバーガールのライブを見ていたような人が多かった。

開場時間になり、整理番号順に呼ばれて会場に入っていくと、一人ひとり身分証明書と名前を厳重にチェックしていた。ここで身分証明書を持っていなくて会場入りできなかった人もいたらしい。

 

チェックが終わると、バースペースの方で再度並ぶよう促された。ここから段々と緊張し始めたが、バースペースではZAZEN BOYSの写真を良く撮っているカメラマンの菊池茂夫さんが金兵衛のお弁当を食べていた。

バースペースにある程度人が入ってくると、また整理番号順に呼ばれ始めた。自分の番号が呼ばれて受付でドリンク代を支払いステージの方へ早歩きで向かった。

 

メインフロアは、今までとは全く別物の異様な緊張感に包まれていた。一人で来ている人がほとんどだと思うものの、SEもなく、誰一人一言も喋らず、静まり返っていた。時折スタッフの人が「本日はソールドアウトで大変混雑が予想されるため、前に詰めてお待ちください」というようなことをアナウンスする声だけがフロアに響いていた。

 

期待とか楽しみというより、初めてバンドでライブをやった時のような緊張感を持ちながら開始時刻を待っていると、やがて照明が落ち、マーキームーンが流れ出した。

その瞬間、今まで経験したことがないくらいの圧縮と、大歓声がフロアに響き渡った。

 

メンバーが登場するとより一層歓声は大きくなり、それに伴って緊張感も高まっていく。第一声は何というんだろう、一曲目は何で始まるんだろうと待ち構えていると、「おひさーーーかた、ブーーーーリブーーーリ、おひさーーーかたぶーーーーりの新宿シティーー!!!」と向井さんが発したが、最初何を言っているか本当にわからなかった。ひとしきりぶーりぶーり言ったあと、「はい」という掛け声とともにナカケンのベースから鉄風鋭くなってが始まった。

 

そこからは、これまで何回も何十回も何百回も音源で聞いていたけど、決して実際にライブで見られると思っていなかった曲の数々をめちゃくちゃになりながら叫んで、飛び跳ねて、全身で楽しんだ。モッシュがこれまで見たどのバンドのライブよりもすごくて、メンバーの姿もたまにしか見えなかったけど、確かにそこでナンバーガールのライブが行われていた。事前に何の曲をやるか予想して行ったけど、水色革命や初期のトランポリンガールをやったのは本当に予想外だった。OMOIDE IN MY HEADを2回やったのも予想外だった。アヒトがタッチで新たなアプローチをしていたのも予想外だった。予想外のことしかなかった。sentimental girl's violent jorkからダブバージョンではないdestruction babyへと続く流れをやってくれたのは、今回のライブが17年前の解散ライブの続きであると感じた。 

 

あまりのモッシュのすごさに、ライブ後半でフロア前方から脱落する人も何人かいた。自分は気合で何とか持ちこたえたものの、サウナのような状態が続くなか少しだけ「もうそろそろいいのではないか」と思ったくらい、熱量がすごいライブだった。

アンコールでラストのI don't knowが終わった時には、ナンバーガール映像集のブックレットに写っているアヒトのように完全燃焼していた。シャツだけでなく、ズボンもチャックの金具部分以外はすべて汗で濡れていた。

初めてのナンバーガールのライブは、これまでの人生で一番濃厚な90分だった。

 

終了後、ドリンク交換をする体力も残っておらず、何とかライブハウスから抜け出し、西武新宿のユニクロで洋服を買って着替えて帰ったのであった。