日本刀は武器なのか工芸品なのか、これは昔からある論争ですが、私の答えは至ってシンプルです。


刀による。


昔の人もそう思ってます。武術の稽古で使う刀と、普段差しの刀、家宝の刀、登城の刀、儀仗の刀は違うんですよ。


何を当たり前のことを、十把一絡げにするから和解を見ない。


現行の法の警察の解釈は、美術工芸品と武道使用は、正当な理由に入ります。

しかし、警察の解釈でも踏み込めない細部は、刀剣社会通念上による、とされています。


つまり、識者の意見が力を持つので有る。


その識者が偏った思想では困るので有る。日本刀文化と鑑賞、儀仗、神事、武道、戦争は等しく重要なのであり、それぞれに与した刀剣は別々なのです。


例えば、私が武道家の求めで作った刀と、コンクール出品刀は、同じ材料工法でも姿が決定的に違う。

武道用はあくまで、依頼者の指定。それは武具の宿命だ。

だが、コンクール用はそうではない。武道では使い難い刀のはずだ。違うんですよ。


だから、刀は美術品だから、試し斬りはしてはいけない、と言うのはその通りです。

名品の古作や鑑定のある刀を武道に使うのは厳禁です。


しかし、古くとも武道用に製作された刀は武道家が使うのは良い。さすがに古作で斬るのはダメだが、居合や型稽古には問題ない。


試し斬り稽古に使って良いのは、それ用に打たせた現代刀のみである。

なぜなら、畳面を専門に斬る文化は、戦後に出来た概念だからです。

そして、戦後の刀も普通は畳面を斬る目的では作られていない。


その辺を理解している方が、私に依頼される。