ベン爺さんの事 | 海苔巻おにぎり雑記帳

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コレクターな夫と愛犬たちとの過酷なローマ暮らし。を経てアルプスの麓のヴァッレダオスタ州へ引越し。丘の家の暮らしは最高~♪かな?

ベン爺さんの事をちゃんと伝えておかなきゃ・・と思いながらも

思い返すとしんどくて、なかなか書けませんでしたけども

前に進むために、ちゃんと記録する事にしました。

 

ベン爺さんの存在は私がブログを始めたきっかけの重要なひとつで

2005年から始めたので、かれこれもう16年になります。

途中でブログを引っ越ししたりとか色々ありましたけど

当時からの長いお付き合いの方も多いので

ベン爺さんの事をちゃんとお伝えしたいという思いはあったんです。

 

弔いはもちろんのことですが

考える事が色々ありまして

少しだけ時間がかかってしまい

みんなにも心配おかけしまして

ごめんなさいね。

 

話があっちへ行ったりこっちへ行ったりすると思いますけども

大目に見てやってくださいませ。

 

 

これ、10歳の時のベンきゅん。

男前だよねぇ。

愛想良しさんではなかったので

大衆に愛されるタイプではなかったですけども

玄人さんたち(トレーナーとか獣医とか)からの支持は高かったです。

とても賢かったもの。

 

ミモザを残してくれてありがとう。

全然、似てませんけど(笑)

(ミモは母犬カミッラと瓜二つです)

 

新しい子を迎えるたびに受け入れてくれてありがとう。

彼の教育的指導(マナーにうるさい男でした)のおかげで

チビさんたちはみな、良い子に育ちましたよね。

母ちゃん、楽でした(笑)

 

ゆるーく、年をとってくれたので助かりました。

あと1週間で17歳だったんですけども

犬たちは、人間の時間枠で生きているわけではないので

誕生日とか本当は全然関係ないのだけれど

飼い主としてはね、やっぱり祝ってあげたかったりしますけども。

 

8月22日から、ごはん食べてくれなくなりまして

小さじ程の量しか舐めてくれなくなりまして

水も1日に少量しか飲まなくなったんですけども

それでもまだチポさんのように完全拒否ではないので

バナナをつぶしたりとかリンゴをジュースにしたりとか

肉を茹でたスープとかヨーグルトとか

毎日色々試しに口元に塗ってみたりしていました。

 

25日になるともう全く反応しなくなりまして

水さえも飲まなくなりました。

おとろが、もうクリニックに連れて行ってやろうか?と

言ったんですけども

昨日までバナナをひと舐めしてくれたし

水も微量ながらも飲めたし

もう少し、様子見たいと言いました。

 

その日の夜中に吠え出しまして

まあそれも絞り出すような声なんですけども

身体をさすってやると少し止むんですけども

どうにもならない痛みや苦しさとで

もう休むこともできない様子でした。

 

この時にはもうベンきゅん、後足は動けないので

前足だけで何とか上体を支えていて

必死に痛みからの解放の出口を探しているようでした。

吠えるのにもエネルギーがいるんですよね・・

しばらくすると力尽きて、1時間くらい休止するけど

また吠える・・ということが一晩中続きました。

私もう、ただ一晩中傍にいて撫で続けてあげる事しか

できませんでした。

 

おとろが言った時、クリニックに連れて行ってあげてれば

こんなに苦しめなくてもよかったはずなのに

老齢なので、眠るように静かに逝ってくれるかもしれないと

生ぬるい思いがあったんです。

完全に私の読み違いでした。

大切に育ててきた息子の最期の時を

こんなに苦しめる事になってしまって

深い後悔を残してしまいました。

 

翌朝、エステル先生に電話しておとろが連れて行ってくれました。

私もう立ち上がれなかったもので、一緒には行けませんでした。

 

心音も相当弱くなっていたそうで

安定剤だけで眠りについたそうです。

 

エステル先生の診察室、朝の陽ざしがいっぱい入り込んで

暖かい中で眠りにつけて良かったとおとろが言いました。

 

安楽死というのは自然界の中には存在しませんし

反対の考え方を持ってらっしゃる方も多いと思いますけども

私は、もう治る見込みもない病に侵されていたり

回復の見込みのない状態だったりするのであれば

長く苦しませるよりは、たとえ薬の助けだったとしても

眠らせてあげたいと考えています。

 

豚饅頭様から

クリニックに連れて行って殺したりしないで!

ベンジャミーノは絶対にまた立ち上がるから!

もっと長生きする子だって私は知っているから!

と、強く言われたんですけども

この方、もう1週間以上、ベン爺さんを見てなかったんですよね。

安楽死という言葉ではなく、殺すという単語を選んで言われたことが

悪意にしか思えませんでしたけども。

結果として亡くなるという事は同じかもしれませんが

殺すという言葉を選んだ彼女の無神経さに苛立ったりして。

 

約17年、大切に育ててきたのは私で

あなたではない。

 

人は無神経で無責任な事を言うものだ。

 

彼女の場合は、自分が神様から賜った特別な能力があると

公言しているくらいなので

その時は、本当にそう思ったから言ったのかもしれませんけども

言葉って、怖い。

 

じゃあ、自分はどうなんだ?って考えたわけです。

 

自分だって、悪意はなくとも

同じような事、言ったりしてるんじゃないかって。

気が付いていないだけで

自分の無意識に選んだ言葉で誰かを深く傷つけたり

しているんじゃないか?って。

 

その場しのぎの慰めとか他人は結構簡単にいう訳ですけども

その場しのぎでなくとも

考え方や受け取り方なんて其々違うのだし

自分の肯定することが誰かの否定になることだってありますし

まあそれが、陰陽なのですけども

そうやって世界は成り立っているんですけども

 

私、自分の意見は、はっきり言う方だし

おにぎりの戯言で結構辛辣な事、言ってるし

ああ、これもう絶対、傷つけてしまった人いっぱいいるよねって

そう思ってからずっと

SNS止めてしまおうかな・・とか思ってたんです。

 

決して誰かのためにブログ書いてるわけではないし

全部自分のためにやっているんですけども

なんかちょっと、怖くなってしまいました。

 

綺麗な事だけ発信して

黒い所はひたすら隠しながらやろうと思えばやれるけど

なんかそれって真逆というか

私らしくないかもな・・なんて悶々と悩んでしまって

結局答えは出てませんけども。

 

しばらくは、ゆる~くなると思いますし

もしかしたら止めるかもしれないけど

もうちょっと色々と整理が出来たらお伝えできると思います。

 

 

いまはまだ毎日泣き暮らしてますけども

時間は全自動で過ぎていくし

楽しかったベンきゅんとの日々を噛みしめて

乗り越えていけるはずです。

それもチポが教えてくれたからね。

 

という事で

長々と書いてしまいましたけども。

読んでくださり、ありがとうございます。