木村伊兵衛さんの写真を一通り見た。最初はお手本みたいな写真だし、人のことを要素でしか見てない感じに見えて好きになれなかった。撮ってる人がどう言う人でなに考えてるかが見えてくるような写真が好きだから。だけど全集3冊見て、パリ見て、定本見てるうちに、なんか好きになってきた。お手本みたいに説明的なのは親切心に見えてきたし、人のことを要素でしか見てないような気がしたのは、僕の心がそんな感じだからであった。木村さんが撮ってる感じは、よくよく見ると、自分の目にしたものを、写真に写したいって気持ちだけがそこにあるって感じだった。自己主張をなるべくしないように、自分をなくして被写体を尊重してるだけだったよ。そして被写体より尊重してるのは、自分がその景色や人のどこに感動したかという、自分の心だと思ったよ。自分の心を一番尊重した結果、すごく自己主張のない写真を撮ってた。なんかその素直な感じに、少し感動しました。
筋トレして家帰って晩ご飯作って子供を送り迎えしまくった。自分の時間をフルに自分のために使えないことが、昔はハンデだと思ってたけど、今は利点だと考えてる。写真撮るのは技術やセンスで撮るって思っちゃうと、写真のために自分の全部の時間を使えないのは良くないことだ。だけど、撮った写真を見るのは、人で、見た人がなにに感動するかと言うと、技術やセンスではない。撮った人が考えていることや感じていることが伝わるから、見た人は感動するんでしょうよ。と考えると、写真撮って生きていく僕は、ちゃんと考えてちゃんと生きていく方が大事だったのだった。子供や妻ときちんと関わり、周りの人のことを考えて、そのうえで世界がもっと良くなるためにできることはないかなーと思いながら、こっそりタバコを吸う。矛盾も正義も卑怯も繊細も、全部が写っちゃうんだから。僕はきちんと家族と向き合って、仕事をきっちりして、本読んで筋トレして、その上で街を歩いて写真撮る。何かに手を抜いたら、写真にだって手を抜いでしまうよと、言われた気がしたけど、気のせいか。全部面白いしなー。