空から一時、一時、時を重ねるごとに、自分自身を俯瞰して見られるようになっていく。以前より見える世界が広がっていく代わりに、感じる熱さも冷静に捉えていた。小さい頃に漠然と抱いていた恐怖が和らぐと同時に胆力が付いていって、どこか楽観的に捉えられる考え方に変わっている。どうすればどうなる、そう分かっていたけど衝動的に癖が出てしまう体は、徐々にコントロールできるようになっていた。恐怖は乗り越えたが、生への執着は強い。そうする自分は嫌いではない。