クラシック音楽を聴いてもう50年以上が経ちますが、感動以上の衝撃を受けた演奏が３つあります。

もちろん感動した演奏はいくつもあります。中には感動以上の深いものを感じた演奏さえあります。が、ここで言うのは感動というより衝撃といったようなことです。

前回、ベームとウィーン・フィルの来日公演のブラームス１番のことを書きました。これは２つ目の経験から。

1984年にマタチッチがN響を指揮したブルックナーの８番の交響曲の演奏会が生放送されました。当時はFMでのクラシック放送を聴くのが楽しみで、ブルックナーは好きでよく聴いていたこともあり楽しみに放送を待っていた記憶があります。

ベームと同じような記憶になりますが、第一楽章、第二楽章、第三楽章と何事もなく進み第四楽章に入った時、何かただならぬ気配を感じたのをはっきり覚えています。その後はもう夢中で聴いていました。

you tubeに演奏がありましたのでご紹介します。

この演奏はブルックナーファンにとって神がかり的なものになっているようです。もちろんマタチッチさんが素晴らしいのですが、ここで聴けるN響の迫力ある演奏があってこそだと思います。

ただベームの時にも書きましたが、こういう経験というのは一期一会ということがあるようで、こうやって聴く演奏からは迫力こそ感じられるものの、当時感じた衝撃は感じられませんでした。寂しいようで嬉しい経験です。

残りの１つの演奏は追ってご紹介したいと思います。

終わり。

得難い経験をした３つの演奏〜マタチッチのブルックナー８番