微照堂のブログ

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あんま、マッサージ、指圧、鍼、灸の技術を中心とし、さらに幅広く医療、健康、介護の問題まで私見を語ります。

 腎機能を維持するためにあんま・マッサージ・指圧・はり・きゅう(あはき術)では何をすればいいのかを考えます。総論的には簡単です、それは血行改善とストレス解消です。これはあはき術の本質ですから、およそ何をやっても一定の効果は出せるように思います。

 私はマッサージ中心の施術をしていますので、その施術例をお話しします。まず脱衣、伏臥位(顔枕使用)の患者さんにバスタオルを掛け、後頚部から尾骨まで脊柱・仙骨部にホットパックを乗せて温め、リラックスを促します。次にホットパックは足に移し、バスタオルは取り、患者さんの腰横に位置取りし、肩甲骨から臀部までの広い範囲を軽擦し脊際と浮肋骨下縁を指圧します。次に患者さんの頭上に位置取りし、背部から後頚部までの範囲を軽擦し肩甲骨周囲などを指圧します。その後下肢を施術しますが、軽擦と関節運動などの後湧泉と然谷を指圧します。私は経絡の考えは採用していないので腎経の穴にこだわるべきではないのですが、この2穴は刺激がよく通って受療感を与えられることと、患者さんとの話題になって重宝するのでよく使います。これで終了してもいいですが、背臥位を加える場合は、按腹と顔・頭の指圧を行います。按腹の主旨は腹圧の軽減と臓器の活性化ですが、胃腸と違って腎臓は反応が分かりません。胃腸が活性化されれば腎臓もつられて活性化するだろうと期待しています。顔・頭の指圧では少なくとも百会は使います。鎮静効果を期待しています。

 結局やっていることは全身のリラクゼーションです。ここでの私の施術でははり・きゅうの出番はありません。はり・きゅうが得意な術者は異論多々あるでしょうが、ストレス無く受け入れやすく受療感を与えやすいマッサージを優先しています。なお私は症例が少ないので効果は証明できません。