天照大御神の神言(しんげん)
ひとはすなわち あめのしたのしんもつなり、
人は乃ち天下の神物なり、
すべからくせいひつをつかさどるべし。
須らく静謐を掌るべし。
こころはすなわちしんめいのしゅたり、
心は乃ち神明の主たり、
しんしんをいたましむるなかれ。
心神を傷ましむる莫れ。
かみは たるるに、きとうをもってさきとなし、
神は垂るるに、祈祷を以て先と為し、
めいは くはふるに、せいちょくをもってもととなす。
冥は加ふるに、正直を以て本と為す。
【現代語訳】
私たちは神様より大切な「命」を授かった神性な存在であるから、心は穏やかに慎み深く生活しなければならない。
自らの心に神様は存在するのであるから、絶対に我欲我見によって心の神様を傷つけてはならない。
神様の御めぐみを頂くには、何よりもまず心からの祈りが大切であり、
また、神様のご加護を受けるには、正直の心を守ることが根本である。
解説
こちらは、「神は垂るるに…」の部分は、令和4年6月に都内にある神社にお参りした時に「生命(いのち)の言葉」という大き目の短冊状の紙に印刷されたのが配布されていたので知りました。
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今回のは、その前の「人は乃ち…」から始まる文で、引用させていただきましたのは『凌霜のこころ』小野善一郎・編です。
私はこれを令和6年(2024)に「公益財団法人 日本文化興隆財団」のオンラインショップから入手しました。
どうも「神道にはなぜ教えが無いのか」だの「教義・教典が無い」「戒律が無い」などと言う人がいますが、それは不勉強というもの。
事実、先日、國學院大學博物館のミュージアムショップで「神典」を見ました。
(1万1千円もしたので買わなかったけど)