石川県の気多(けた)大社の神使とされるのはウミウである。

神代の頃、主祭神である大国主命が初めて今の七尾市鵜浦町鹿渡島に来着した際、同地の地主神・御門主比古神(みかどぬしひこのかみ)が鵜を捕まえて献上したことにちなむと言われる。

 

この故事にちなみ、毎年12月16日には鵜祭りが行われる。

事前に鹿渡島の断崖で生け捕った鵜を神前に放ち、その翌年の吉凶を占うというものだ。

古くは鵜祭りで国家の大事が占われる事もあったという。

 

また日本神話に豊玉姫が出産するのに鵜の羽を葺いて産屋を作ったという伝承があるように、古くから鵜は安産信仰と結びついていた。

その産屋の跡が鵜戸神宮であると伝えられる。