伊勢神宮ー125社の総称ー
伊勢神宮は、三重県伊勢市にあり、お伊勢さま、お伊勢さんとも呼ばれているようですが、
先日も当ブログでも書いたとおり、正式名称は「神宮」とのこと。
天照大御神(あまてらすおおみかみ)が祀られ、
伊勢市郊外の五十鈴川ほとりに鎮座している
皇大神宮(こうたいじんぐう)…通称「内宮(ないくう)」と、
豊受大御神(とようけおおみかみ)をお祀りする
豊受大神宮(とようけだいじんぐう)…通称「外宮(げくう)」をはじめとして、
14の別宮(べつぐう)と109の摂社、末社、所管社を合わせた125社の総称だそうです。
天照大御神は、万物を育む太陽にたとえられ、皇祖(皇室の御祖先の神)であり、あらゆる神々の中で最高位にある日本国民の総氏神です。
その天照大御神を祀る神宮は、他の神社とは一線を画す唯一無二の存在で
全国約八万の神社のほとんどを包括する神社本庁は、神宮を「本宗(ほんそう)」として仰いでいます。
豊受大御神は、天照大神にお食事を差し上げる神で、広く産業の神としても信仰されています。
この二つが並び立つのが神宮の姿であり、内宮への参拝に先立ち、外宮にお参りするのが正式とされています。
神宮の創祀については、当ブログでも歴代天皇紀の第10代・崇神天皇、第11代・垂仁天皇のところで記したと思いますが、もう2千年ぐらい前から今日まで続いているんですよね。
神宮では年間1500回以上ものお祭りが行われています。
毎年決まった月日に行われる恒例祭典の中でも最も重要なお祭りが
10月の神嘗祭(かんなめさい)で、
それに次ぐ6月と12月の月次祭(つきなみさい)を合わせて
「三節祭(さんせつさい)」といいます。
これに2月の祈年祭(きねんさい)と11月の新嘗祭(にいなめさい)を合わせて
「五大祭」ともいいます。
皇祖神が主祭神とする神宮のお祭りは、本来、天皇陛下が自ら神恩に感謝され国の平安を祈る
「親祭(しんさい)」です。
五大祭では陛下の名代として「祭主(さいしゅ)」がお祭りに奉仕し、令和では陛下の妹様がその大役を務めています。
また、陛下より神様へのお供えである幣帛が奉納され、五大祭のうち、月次祭をのぞくお祭りには陛下のお使いである「勅使(ちょくし)」が遣わされます。
ちょっと省略したり言い方を微妙に変えて
『神社検定公式テキスト 神社のいろは 監修・神社本庁』より
引用していますが、それでも長くなりそうなので、
何回かに分けて書いていこうと思います。
今、NHKの大河ドラマで鎌倉殿の13人が放映されていますが、
そのあたりの時代に伊勢神道の発生があって、神道理論が作り上げられた歴史もあるので、
それもいずれ紹介したいと考えています。
当ブログの、確か6月に「浄明正直」という言葉を紹介したけれど、
そうした徳目とか理論が平安時代末期から鎌倉時代にかけて、
外宮に奉仕する度会(わたらい)氏によって構築されていったようです。