国生み(八洲起元、大八洲生成章) 第四段の一書第一~第十 | 心の鏡

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天の霊妙不可思議な法則、神道について書いているブログ。心の鏡とは内在神を表し、神社のおみくじの神の教に「神様の御光が我が心の鏡に映るその時、凡ての心の曇り、心の闇は晴れゆきて、広き明き御恵みを授かる事が叶う」とあったところから命名しました。

国生みの話の本文の他に、一書の第一では、古事記とよく似た展開で、

最初に天津神が伊弉諾尊と伊弉冉尊に

「葦がたくさん生えた稲穂が豊かに実る国があるので、お前たちが行って治めなさい」とおっしゃって、天のぬ矛を授けられました。

そこで二神は天の浮橋に立ちそれを指しおろして国土を求められました。

ここでまた矛先から滴り落ちた潮が固まっておのごろ島になり、そこに天下られるわけですが、この伝承では八尋殿という大きな御殿を建て、天柱を立てられ、それを回りますが、

女神が先に声をかけたら、最初に生まれた蛭子(ひるこ)を葦の船に乗せて流してしまわれ、次に生まれた淡洲(あわのしま)も子供の数に入れなかったとあります。

そこで天上に還って事の次第を詳しく報告したところ、天津神は太占(ふとまに)という鹿などの骨を焼いて占う方法で占い

「女が先に言葉を発したからだろう」という占断が出て、戻ってやり直しを命じられます。

そこでやり直してみたところ、今度はしっかりとした国土が生まれてきたという話になっています。

 

第二では、二神が天の霧の中に立って、「私は国を得ようと思う」とおっしゃって、天のぬ矛を指しおろして探られたら、おのごろ島があって、矛を抜き上げて喜んで「良かった国があって」とおっしゃったとあります。造ったのではなく、あった、あって良かった説。

 

第三では、二神が高天原にいて「きっと国があるだろう」とその矛でおのごろ島をかき探って造られました。

 

第四では、二神が相談されて「ものがあって水に浮いた膏(あぶら)のようだ。その中に国があるだろう」とおっしゃって、また矛でおのごろ島を造られたという話になっています。

 

第五では、男女の呼びかけの順番が最初逆で良くない事だったから、やり直した後に、交わりをするのに、その方法が分かりませんでした。その時、セキレイが飛んできてそのしぐさを見てそれを会得したとあります。

 

セキレイあっての日本の国生みだったわけですね。

しかし、この件もそうですが、女性から先に良い男だと唱えないとか、失敗しないように前もって誰かに聞こう、あるいは分からないことは事前に調べておこうという考えは無かったんでしょうか?

 

第六~第九は、生んだ洲の順番が違ったり隠岐の島と佐渡島を双子とするか否かの違い。

 

最後の第十は、男(陽神)から言わないと駄目でしょ、やり直し!の下りは無くて、

陰神がまず唱えて「なんと美しい男でしょうか」とおっしゃり、陽神の手を取って夫婦となり、淡路洲をお生みになりました。次に蛭児をお生みになりました。

と、ありました。