グラニは犬を飼っています。
住んでいる場所から海が近いので、週に一度程度海で遊ばせています。
“その事”が起きた時も、海で遊ばせていました。
春の陽気で暖かく晴れていて波も穏やか。
犬もはしゃいでいました。
棒切れを海に投げて犬が取りに行くという見慣れた光景。
犬が私の方へ棒切れを咥えて泳いで来るその姿を微笑ましく見ていた瞬間、なんだか「ゾッ」っとした。
身の毛がよだつようなドス黒い感覚を感じた。
犬は楽しそうに泳いでいるのに、何故か「このままここで遊ばせていたら波に飲み込まれてもう戻ってこなくなるんじゃないか…」と、頭の中にその光景が流れた。
犬は泳ぎが得意。過去に1度も溺れたことは無い。
何だか怖くなって急いで犬を岸へ上げた。
犬はまだ遊び足りなさそうに私の顔を見ていたけれど、私はそれどころじゃなかった。
なんでそう思ったのかは分からない。
海を見つめてみても、海に何か異常が出ている訳では無い。
私は犬を連れて逃げるように家に帰った。
犬をお風呂に入れた後、犬はひっくり返ってイビキをかきながら寝ていた。その瞬間、ガタガタと地震が起きた。
震度3か4ほど。その瞬間に思った。
あれは「海の神様」の声だったんだ。と。
守護霊さんの声は何度か聞いたことがあるけれど、雰囲気が違うしそれとは別の違う感覚がした。
海から戻って来てから2時間後の出来事だった。
その後しばらくしてまた軽く地震で揺れた。
神様に感謝。
去年は亡くなった祖父が夢の中に出てきて教えて助けてくれたけれど、今回は神様。
不思議な体験だった。