私は庭に３０種類くらいのバラを育てています。

そのほとんどが鉢植えです。

そのため、地植えに比べてそんなにたくさんの花をつけません。

ご存じの方も多いと思いますが、高温多湿の日本でバラを育てるのは至難の業です。

冬の間に残った葉を落として、強剪定します。

その後、元肥を入れて鉢の土を入れ替えます。

冬越しのカイガラムシ対策にマシン油を２回散布。

芽が出始めたら、２週間おきに病気予防と虫対策の薬を散布します。

花芽を調節したり、不要な葉を落としたり。

毎日毎日手入れをして、ようやく蕾をつけます。

そして、その蕾の下に卵を産み付ける虫がいます。

俗称で、バラゾウムシと呼んでいます。

仕事から帰ると、せっかくつけた蕾が下を向いています。

もうその蕾は花を咲かせることがありません。

卵が孵る前に切り取るしかありません。

そんなに蕾の数が多くない鉢の場合、仕事に行っている間に全ての蕾をやられる時があります。

バラの敵はこの虫だけでなく、病気も含め数多くあります。

綺麗な花を咲かすことが出来なかった鉢を見ると、「もうバラ栽培はやめる。こんな鉢、もう捨ててやる！」と思います。

何度そう思ったことか。

でも、やはり来年の春を目指してバラの手入れをします。

昨年、虫のせいで花を咲かせなかったバラがありました。一季咲きのバラなので、春に咲かなければもう翌年まで咲きません。

その、バラが今年、見事な数の花を咲かせました。

かつてない程の量でした。

２年分のパワーが噴出したかのようでした。

そして、もう1株。購入してから５年ぐらいたつバラなのですが、どうしても株が大きくならず、花もあまり咲きません。

そんなに難しい品種のバラではないはずなので、ハズレ株だったのかなあ、、、と思っていました。

ところが、今年、たくさんの花をつけました。そしてシュートと呼ばれる新しい枝をたくさん出しました。

ふと、子育てみたいだなあ、、、と思いました。

十分休んだバラは翌年、大きく花を咲かせます。

もう成長しないかも、、、と思っていても、ある時突然今までの分を取り戻すかのように成長します。

逆に昨年たくさんの花を咲かせた株は、今年の花は少なめだったりします。

病気したり、虫の被害にあったり。

でも、バラって意外と枯れないんです。

病気で葉が全部落ちても、虫で花が咲かなくても、また春になれば芽が出てくるんです。

そして、花が咲きます。

休んだバラは大きく育つ。子どももまた。