ある大手企業から、新たに買収した会社(A社)の建て直しに協力して欲しいとの依頼を受けました。
買収後に事業内容を精査したところ、想定以上の問題を抱えていることが判明したとのことです。
まず事情を確認するために急いで会いに行きました。
大手企業の役員と、大手企業の社員から派遣されたA社 新社長との打ち合せです。
大手企業の役員は、「A社を再建し半年で黒字化することがあなたの必達目標であり、それが出来なければその時点で、社長の任を解くことにします」、と開口一番、新社長に役割をストレートに伝えました。
新社長は余りの重責に、驚き、圧倒され、みじろぎもせず黙っています。
大手企業の役員は続けて、「但し、うちの会社も人材不足で、あなた一人しかA社に送り込むことができないので、この方々にあなたをサポートしてもらうことにします。
協力して再建して下さい」と私たちを新社長に紹介しました。
大手企業の役員が立ち去った後、A社 社長は私に向かって真剣な表情で言いました。
「A社を再建できなければ私はクビっていうことですね。再建には自信があってきたのですが、着任して内実をみてみるとA社は想像以上に問題が根深くて、時間がかかりそうなんです。半年で立て直せるのかは正直分かりません。本当にクビになってしまうかもしれない」
私は言いました。
「必ず、A社を再建しましょう。そのためには、まず社長と私たちが一心同体でなければいけません。私たちは、社長を全面的に支えます。社長は、半年間、私たちをパートナーとして信じることを約束してくれますか?」
社長は言いました。
「あなた達が何をしてくれるのかまだ何も分かりません。でも、時間がない中でやるしかない。A社の再建のために、あと私がクビにならないために、最後まで宜しく頼みます」
社長と私たちは、A社の再建にお互い全力を尽くす事を約束して、初めての打ち合わせを終えました。
(続く)
