「おいおい、俺様に春なんていらないぜ」
お天道さんにそう呟くと
二郎は東京のアパートをあとにした
おとっつあん、おっかさんは元気にしてるだろうか
数年ぶりとなる悠久の大地は温かく彼を迎えてくれるだろうか
あくせくした
「俺はこんなことをしてて良いのか…」
何を隠そう彼には最大にして最悪の不安材料がある
先日、都内某大学を陣取り大学受験浪人生の地位向上を訴え世を騒がしているお尋ね者の身なのだ
行き交う人々の視線が怖い
駅のホームに入り電車に乗り込むと
二郎はそそくさと一番端の席をキープした
「よし、ひとまず安心だ」
ターミナルに向かうにつれて次第に人ごみは増えてゆく
しかしいっこうに二郎の隣の席は埋まる気配を見せない
「ま、まさか俺が指名手配されてることがバレたのか…!?」
「通報できるもんならしてみやがれってんだ、そ、そんなことしたらお前の頭かち割ってやるぜ…へへ…」
二郎はそう呟き、懐に隠し持っていた重厚な青チャートをそっと握り締めた…
お天道さんにそう呟くと
二郎は東京のアパートをあとにした
おとっつあん、おっかさんは元気にしてるだろうか
数年ぶりとなる悠久の大地は温かく彼を迎えてくれるだろうか
あくせくした
「俺はこんなことをしてて良いのか…」
何を隠そう彼には最大にして最悪の不安材料がある
先日、都内某大学を陣取り大学受験浪人生の地位向上を訴え世を騒がしているお尋ね者の身なのだ
行き交う人々の視線が怖い
駅のホームに入り電車に乗り込むと
二郎はそそくさと一番端の席をキープした
「よし、ひとまず安心だ」
ターミナルに向かうにつれて次第に人ごみは増えてゆく
しかしいっこうに二郎の隣の席は埋まる気配を見せない
「ま、まさか俺が指名手配されてることがバレたのか…!?」
「通報できるもんならしてみやがれってんだ、そ、そんなことしたらお前の頭かち割ってやるぜ…へへ…」
二郎はそう呟き、懐に隠し持っていた重厚な青チャートをそっと握り締めた…