犬と猫と人間と | びりすけ日記

びりすけ日記

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たまに雑種犬ビリーとの思い出

ふと思い出してツタヤで借りてきた。


犬と猫と人間と [DVD]/ドキュメンタリー映画


命をテーマにしたドキュメンタリーというと何かを声高に告発したり息苦しくなるようなものを想像してしまうけどこれは違ってた。
一日に1000頭近くの命が「処分」されている現実を映し出す描写に胸が痛くなったり、人の身勝手にため息の出る思いもしたけれど、悲愴感を押し出して感傷に訴えるようなこともなく、様々な行政施設や保護活動の現場に足を運び、画面に登場してとつとつと話を聞く飯田基晴監督のていねいさとすごく「普通」な感じの佇まいに、自然と視線を重ねて観ていた。

DVD特典映像でその後の様子まで追って、なんだかほっと頬がゆるむ犬たちのエピソードもある。
保護されて一旦は里親に引き取られたものの「手に負えない」と出戻りしちゃった若い犬しろえもん。
人懐こくて頭も良いがどうにもケソケソと落ち着きなく力も強く興奮しいこのしろえもんを何とかしようとトレーナーをつけて訓練を始めたのだが、引っ張ると首が締まるカラーを使った体罰的な学習法に戸惑う監督。
差し出た事を聞いて良いものかと悩みながらも保護スタッフにこの訓練法はしろえもんにとってよいのだろうか?と言う問いをおずおずと発する場面には共感した。
その後おやつを使う人、ほめる人、とトレーナーが変わりトレーニングの内容によってしろえもんの様子が変わるのも興味深かった。
一緒に過ごすにはどうすればお互い嬉しいか、しろえもんとじっくり向き合える家族が見つかりますように。

「動物達の命の大切さを伝える映画をつくってほしい」と一人の老婦人が私財を託したことから始まるこのドキュメンタリー。
「生きているうちに観られれば」という願いは残念ながらかなえられなかったけれどその婦人のお墓・・というのか、人も動物も同じ敷地に散骨して木を植えお参りに訪れた人が手入れをして里山のような環境をつくる、(樹木葬と言ってたかな?)というのがすごくいいなと思った。

その婦人が観てこの監督ならと決めたきっかけになった『あしがらさん』という作品も観たいな。


              


人気の種類を繁殖させてぬいぐるみ的可愛らしさのあるうちに、あまりにも幼い犬や猫を店で売ることに今は反対!と思ってる私も思えばちょっと前まで犬との出合い方に色んな選択肢がある事やペット産業についても深く考える事はなく無知だった。
 我が家のビリーは生後1カ月位でペットショップのガラスケースに入れられ売られてるのをほとんど衝動買いで家に迎え入れた。
この映画観た後でこう書くとなんだかダメ飼い主な気分になってきちゃうなあ(^^;)
でも無二の存在に出会えたことは確かなんだ。
ビリー君、君にはダメかあちゃんのもとで一生家族として過ごしてもらうぞ!