【休日は バイク人】
私が「bike_bito」を名乗る経緯となった、 大昔にヤマハ発動機(株)のキャンペーン「週末は、バイク人」懸賞論文に投稿した文章を下記に記します。【休日は、バイク人】27年ぶりにライダーに復帰して満1年、走行距離は4,300キロ、愛車の「SRX-600」も、46才の私も、すこぶる元気です。幸いにも、バイクに無知な妻と高校生の息子の賛同を得て、さらに職場やまわりの人達の奇異な目をはねのけて、丁度1年前に自分でも不思議なくらいに、本当に突然、バイクを買ってしまいました。思えば、またよくバイクに乗ったものだと我ながら感慨ひとしお、そしてとても満足していたところ、先日の新聞にヤマハの「週末はバイク人」更に「大人、自愛」というキャッチコピーを見て、正に自分の事だ、この事を是非皆に訴えたい、と一人喜びを覚えました。但し、私の場合は仕事の関係上休みは週末ではなく、ほとんど平日のために表題のとおりとなりますが。さて、この1年間、中年二輪ライダーとなって感じた「バイク人」と「バイク」について、ひとこと。1.「バイク人」 世間一般にバイクというと、無縁な人達には暴走族というマイナスイメージが先行してしまいがちですが、実際に接してみますと、たまたま ツーリングで初めて会った同じ二輪ライダーにはとても優しく、ごく自然に話ができて礼儀正しく、更に運転マナーも良いことに驚きます。 そのうえ、これが年齢に関係がないんです。(但し、二輪同士に対しての場合だけかも?) そして、皆本当にバイクが大好きなんです。 このバイク大好き、自然の中に体を剥き出しにして風と戯れたい、こんな人達だから、同じ仲間・同類に対して優しくなれるのかな、とも 思いますが。 しかし、中には例外があり、それは原則として街中でそれも排気量、車種、年齢で一概に判断できないことにも驚きました。(尤も、 これはどの世界でも言える事ですかね?)2.「バイク」 最近のバイク、特に国産車は、若者受けを狙ってあまりにも高性能と見栄だけを追求し過ぎており、それ以外の本来重視すべき、目的に 合った使い勝手の良さ、とか燃費・環境・リサイクル、という発想がクルマより大幅に遅れてしまっていると思います。 また、大人(中年・熟年)のライダーが増えているのにも関わらず、それに相応しい車種が少なすぎます。 現在の国産バイクに対する私個人の評価は、どっちが偉そうに見えるか、という視点だけからの、「ハッタリ競争のアメリカン、サーキット を走るためでないレーサーレプリカ、レプリカのカウリングを取っただけのネイキッド、本当の荒野を走るチャンスのないオフロードタイプ」 ということになります。 更に、愛車(SRX-600)について 購入する時に熟慮のうえで決定しましたが、1年間乗ってみて、結論としてはほぼ満足しています。 しかし、表示馬力とかビッグシングルという文言に惑わされ、カタログの上で予想した以上に高性能でスポーツ志向でした。 尤も、冷静にトルク・車重・装備等考えれば想像がつくべきでしたが。 私の個人的希望としては次のとおりの性格及び装備に振るべきではないかと思います。 より低回転・低速トルク重視型エンジン、キャスター角をもう少し大きく、小振りのハーフカウル、セミアップハンドル、大型リアキャリアと サイドバック装着装置、センタースタンド、キックペダル、燃料計、大型の燃料タンク、油圧クラッチ又はイージークラッチ。 但し、「SR」的ではなく、又なるべくサイズ・重量は抑えて、更に必ずしも高性能は否定しませんが。 尤も、私が購入する前年すでに生産中止となってしまったモデルですから無理ですかね? そこで、イメージとしてはロングツーリングを重視した、前記のような大人向けの渋い「SDM」を発売することを、最後にヤマハさんに お願いしたいと思います。 1996年 「週末は、バイク人」 bike_bito 記