霧ヶ峰から蓼科の下りラインを滑るように走る。
時折さす午後の陽が気持ちいい。
「どこまでも走れる!」
このまま帰るのは惜しくなったので、八ヶ岳周辺をゆっくり回ることにした。
ここは蓼科と同じような別荘地で、深い山の中なのに人がいる。『別荘地販売中』の看板が所々たっていて、夏の賑やかさが想像できた。
30分ほど薄暗い森の中を走ると、景色は開けた。
そこは、八ヶ岳をバックに金色の田んぼが広がっていた。
(イメージどおりの写真が撮れなくて残念。上空の風が強いせいか、雲が動いていて景色が絶えず変化する。)
この田んぼの中をトコトコ走り、牧歌的な雰囲気を堪能した。
この後、八ヶ岳を登るようにして清里へと向かった。
清里を訪れたのは何年ぶりかな。
20年前に貸別荘に泊まった時のことを思いだしてるうちに清里へ到着。
もう辺りは暗くなってきている。
夕暮れが近い。
清里は20年前と比べ寂しくなっていた。
以前は、若者が集まり洒落た店が立ち並んでいたのに・・・。
今からまっすぐ帰れば、22時くらいには家に着くだろうと推測し、
韮崎方面へと下る。
山を下るほど、渋滞に巻き込まれる回数が増え、徐々にバイクが辛くなってきた。
体中が痛くて(とくに尻と腰)、集中力が持続しない。
少し走っては止まり、頑張ってすり抜けては止まり、
韮崎に着いたときは、もう、夜だった。
最近はもっぱら中央高速ばかりで、韮崎の街が変わっていることを知らず、暗さもあって不覚にも迷ってしまった。
甲府方面と茅野市方面の標識は分かりやすくでているが、静岡方面はほとんど目につかない!
気が付くと国道20号線を長野方面に走っていた。
慌てて引き返し、また渋滞に巻き込まれ、もう気力だけで走っていた。
時計は19時。
最悪なことに雨が降ってきた。
もう泊るしかないと思い、ビジネスホテルを探しすことにした。
この時間からの宿探しは難しいと思ったが、世間は容赦なかった。
韮崎で1軒、甲府で3軒 満室を理由に断られ、
最悪、ラブホに泊まるしかないかと思ったとき、少し汚いが宿泊には問題のないビジネスホテルにたどり着いた。
疲れた~
夕飯食べて落ち着いたのは、22時前!
長い一日だったなー。
今回はできるだけ金をかけない日帰り貧乏ツーリングを計画した。
子供に金がかかるし、車も買い換えなきゃいけないからね(^_^;)
大型バイクも欲しいし(笑)
ということで、有料道路は使わず、下道をのんびり走る
朝6時に出発
行先は決めてないが、とりあえず長野県松本市に向かった。
下道だし、連休ということもあって、ところどころ渋滞に巻き込まれた。
バイクは車の横をすり抜けて楽チンと思われがちだが、実際は神経を使うし、道が狭くてすり抜けられないことも多い。
松本に着いたのは11時頃だった。
昼食の天ざるそばを食べながら、上高地に行こうかビーナスラインに行こうかぼんやり考える。
走って気持ち良い方・・・・ビーナスラインかな。そのあと八ヶ岳周辺を探索してみよう・・・
ビーナスラインでは、渋滞もなく気持ちよく走れた。対向車は車以上にバイクが多い。
知ってる人もいるかもしれない。バイクはすれ違いざま、ピースサインで挨拶をするのだ!これで、バイク乗りはみんな仲間という連帯感が生まれる。
標高とともにテンションは高まる!!
気持ちいい~
テンションが最高潮に達しようとしたとき、
霧?雲?
あっというまに視界が真っ白になった。おまけに寒い。
『霧の駅』という名のドライブインで長い休憩をとって、霧がはれるのを待った。
ここでも、たくさんのバイクがとめてある。
多くの人がジャガバタ、焼トウモロコシなどを食べている中、オレは「ガマン、ガマン」と貧乏を貫いた。
「さーて。霧も晴れたし、疲れも取れた。出発するか。」
後篇に続く





