9月23日に発売したハロエブの新作、「ハロエブ♥KYOTO」。
- ハロエブ KYOTO/HELLO EVERYBODY
- ¥1,000
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気が向いたので、クソ生意気にも私なりのアルバム解説でもしてみようかと。
興味ある人は読んでちょうだい。
■アートワーク解説
アートワークは前作「ハロエブ★PARTY」に引き続き、私の敬愛する同郷・伏見在住のアーティスト、フジイミツグ氏に担当していただいた。
前作では賑やかなポップさが前面に出ていたが、今回はテーマである「京都」に合わせて水彩画が描かれ、落ち着いた雰囲気になっている。ジャケット表紙、歌詞カード部分、盤面の全体にわたってフジイ氏の明るく愉快なキャラクターとともに、京都の名所・名産品が落ち着いた感じながらポップに描かれている。
■曲解説
1. 京都タワー
作詞:まこ
作曲:うちの娘ふたり、俺
京都タワーが大好きなうちの娘達が勝手に作って歌っていた「京都タワ~、京都タワ~」の部分に、私がいろいろ肉付けして作った曲。
Romantic Girl 以来のスカアレンジ、今回もブラス音源に「Kick-Ass Brass!」を使用。
サビ始まりのこの曲、実は平歌に入るところでキーがニ長調からイ長調に転調してるのだが。。。自分で編曲しておきながら、作った当初は気持ち悪くて仕方が無かった。しかしボーカルのキーや全体の繋がりを考えて転調した方が良いと判断、現在のアレンジとなる。聴いてくれた方々は違和感を感じるのだろうか。
さび直前の部分「たたわ、たわたわ」は、最初ドラムのまきが「パパヤ、パヤパヤ」を入れた方が良いというアドバイスを、まこが「たたわ、たわたわ」にアレンジして録音した。
ギターソロ、最初のテイクをまきが聴いた瞬間、即座にダメ出ししたので録り直ししているが、ミックス時にやはりノリが悪いという事でもう一度録り直しして現在のテイクに落ち着いた。
2. 嵯峨野 -Saya Nishida Remix-
作詞:まこ
作曲:俺、五弦君(元マラソンスパイダー)
2010年春、元マラソンスパイダーの五弦氏が曲の原案となるフレーズをハロエブに提供。
2011年に入り、ハロエブとして5年前より参加しているコンピレーションアルバムシリーズ用に、そのフレーズを元に私が肉付けを行い(そんなのばっかり)、曲を完成させる。現在のところコンピレーションアルバムの発売は未定。
その後、今回のアルバム制作のコンセプトが「京都」に決まったため、急遽この曲をアルバムに収録すべくリミックスをハロエブと親交のある伏見在住のアーティスト西田彩氏に依頼。
曲中、風に吹かれる竹林の音が入るが、この部分はフィールドレコーディング。タイトルにある嵯峨野の竹林で収録したかったのだが、完成を急いだため、嵯峨野の竹薮ではなく実際はスタジオ近くにある伏見桃山城の竹薮の音。
五弦氏が提供してくれた印象的なストリングス部分のフレーズは(提供時はベースで演奏)、M-Audio製VSTプラグイン「M-TRON」を使用。
3. 雨の日曜日
作詞:まこ
作曲:まき
ドラムのまきが、マスタリングでいつもお世話になっている
Studio FLAVOR
奥田氏のユニット「
Sucrette
」さん(西松屋~、でおなじみ)の楽曲にインスパイやされて作ったウィスパーボイス系のフレンチポップっぽいチューン。
曲のラフイメージ・デモを受け取った時、なぜか私が松田聖子をイメージしてしまい、
最初のデモ
で作曲のまきからダメだしを食らう。次にまたしても勝手にフュージョンバンド「T-SQUARE」をイメージし
再度デモを作成
するも、やはりダメ出しを食らう。
最後にようやくイメージを理解し、現在のアレンジに落ち着く。メンバーが始めて触れる、ボーカルの「ウィスパーボイス」・ドラムの「ブラシワーク」・ベースの「ランニングベース」に当惑しながら、なんとかレコーディングを終える。
iPad 2で作成したPVを
YouTube で公開中
。
4. 一条戻橋
作詞:まこ
作曲:俺
京都の舞妓はんといえば祇園が有名だが、この曲は同じ京都でも西陣は上七軒というところの舞妓はんのお話。
元々は私が高校生時代、ハロエブを始めた頃に作った「とりとめのない夢」という曲のセルフカバー。当時作詞・作曲を両方したのだが、歌詞が今となってはあまりに恥ずかしすぎる内容のため新たに書いてもらった。
ベンチャーズを意識したサウンドに聞こえるが、実のところ作曲当時にイメージしたのは加山雄三の「六本木のベンちゃん」だったりする。
3年前に現在の形のハロエブとしてライブ活動を始めた頃に、イントロ部分をライブのオープニングとして使用していた。
曲中に出てくる笙(しょう)の音源に、DTM 音源の先駆けとも言える「Roland MT-32」を使用。さらに鼓の部分は一風堂の「RADIO COSMOS」という曲から影響を受けている。
個人的に歌詞でツボなのは私が入れてくれとリクエストした「鵺(ぬえ)の池」という部分なのだが、平家物語にも登場するかつて実在した池で、現在は二条城の北にある「二条公園」の中に「鵺池」として復元されている。
5. Sorairo
作詞:まこ
作曲:俺
2010年に京都市役所前で行われた「ART AND CLEAN FES」というイベントの第1回用にテーマソングとしてハロエブが提供した曲。
制作の依頼が開催当日のたった2週間前、その段階で曲は全くの白紙だったがなんとか期日までに完パケまで間に合わせた。イベント当日は宣伝カーで河原町近辺に一日中この曲が鳴り響いた。
最初期のデモがサーバに残っており、
こちら
から聴く事ができる。ファイル名から、でも段階では「Airship」という曲であった事が見て取れる。
その後、恒久的にイベントで使ってほしいというバンドの願いもむなしくイベントの主催者が蒸発、イベント自体が消滅した。
ブリッジ部分(曲中で静かになる部分)でのアコースティックピアノ、グロッケン、ベースのハイポジションフレーズ、その後の転調が、かなり印象的なアレンジに仕上がっていると個人的には思う。
ギターソロ部分のみ気に入らなかったので新録。
。。。さあ、最後まで読んだからには買え、聴け。
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