翌日、娘が車の話題を持ち出すこともなく、普通に家族で過ごした。

事態が動いたのは週が明けた火曜日の朝。

朝食の時、娘が一言。

『土曜日、◯◯ちゃんもママと一緒に同じ時間にあのファミレスにいたんだってー。』

『そーなんだ。声を掛けてくれれば良かったのにね。』

と答えたところで、偶然妻と目が合った。

いまでも忘れられない『しまった!』いう、青ざめた表情。

(あ、◯◯ちゃんのお母さんてXちゃんじゃないか。)


急に妻が娘の話を遮るように

『あんた、いつも登校班、一番最後でしょ!さっさと準備して行きなさい!!』

と、娘を叱った。

娘たちが出たあと、取り繕うかのように

『そういえばXちゃん、あの日遅れてきたのよ。子供にご飯食べさせたって、あなたたちと同じファミレスだったのね。』

と。


あの時の表情がいまも脳裏に焼き付いている。