読書リスト(2)に「四日間の奇蹟  朝倉卓弥」を追加しました。

 かつて将来を嘱望されたピアニストであった「敬輔」は知的障害を持ちながら音楽に対して天才的な能力を持つ少女「千織」を伴い各地の施設を訪れ千織のピアノを披露する慰問活動を続けていた。
 ある施設で敬輔たちは大変暖かい交流を得る事が出来た。 しかし…


 すごく良かったです。どの位良かったかというと、3年ぶり通算3度目の評価「A+」!!
 敬輔と千織の関係、「真理子」「倉野」「未来」たちとの交流、そして題名にある「奇蹟」。
 解説にもありますが物語の核となる仕掛けはある先行作品(既読)と同一です。それにはすぐ気付きました。
しかし、それでもぐんぐんと惹きつけられ一気に読んでしまいました。1人称表記なので敬輔のイメージは自分と重なる(赤面)のですが、それ以外の人々は生き生きと思い浮かべることが出来ます。
 切ない、悲しい、けれど癒される物語です。