読書リスト(2)に「縮みゆく人間  リチャード・マシスン」を追加しました。

 ごく普通の生活をしていたスコットは放射能雨を浴びたことがきっかけで1日に7分の1インチずつ縮み始める。妻よりも背が低くなり、子供より背が低くなり、遂には蜘蛛を脅威に感じる大きさになってしまう。
小さくなってしまった体で、食料、水、安全を求めて必死に生き続けるが、その間にも着実に小さくなり続け「無」に帰する時が近づく。

 1955年発表の作品。縮みゆく人間の生活を割合に淡々と描いています。小さくなったことによる屈辱感や、性の問題、などなど、人間的な側面も表現されています。ただ、少々ドラマチックな展開が足りないような感じもします。この作品は作者の2作目なのですが1作目の「地球最後の男」の方が私は好みです。