『風待ち詩』





固く閉じた

桜の蕾に雪が舞う





過ぎ去りし

千古の彼方より

継がれた運命の中で

ゆく年もくる年も

冬の寒さに耐え忍ぶ





いつしか出逢う

春一番の風の詩

焦がれ焦がれと

待ちわびながら





固く閉じた

桜の蕾に雪が舞う





あなたが放つ

言の葉を

あなたが謡う

愛の音を

焦がれ焦がれと

待ちわびながら





私模様の

綴り詩

遥か彼方の

あなたの元へ





あなた模様の

綴り詩

遥か彼方の

私の元へ





あなたの蕾が

大きく大きく

膨らむその日を

待ちわびて






作/祐葵蒼穹





。。。。。。




『恋前線』




私の恋前線

渋滞している

わけでもないんだけど





ゆっくり

ゆっくり

北上するおかげrで





いつも

ワンパターン





辿りつたら

雲ひとつない大空

でも

太陽はいつしか

過ぎ去っていて

月明かりが灯ってる




瞳いっぱいに

真っ赤に染めた

うさぎさんが

置き手紙を

預かってくれてる





うさぎさんの

溢れる雫から

「引き留めたんだけど」

とでも…





うさぎさん

また遅かったね

ごめんね





うさぎさん

いつも心遣い

ありがとう





頑張って

北上したんだけど

しょうがないよね





でも



頑張って

季節を乗り越えて

北上続けて





きっと

次こそ

うさぎさんの



晴天にするからね





作/江彰 透