■ぶどう膜炎の現状

2019年の7月にこのブログを書いてから、2023年の今に至るまで、追加で2回のぶどう膜炎になりました。

2019年は両目、次は左、今は右目です。

現在も進行形でぶどう膜炎ですが、かなり症状は落ち着いています。

前回は黒目が癒着して黒目がミッキーマウスのような大変な見た目になっていましたが、現状はありません。

ただ、飛蚊症がひどく、そこまで明るくなくともモヤモヤや目の端にゴミが散っているような見え方です。

あくまでn=1ですが、誰かの役に立つことを願って、私の経過を書かせていただきます。


■想定される原因

まず私のぶどう膜炎の原因は、生まれつきの白血球の型であるHLA B27が関係しています。

これが陽性の場合、ぶどう膜炎や仙腸関節の炎症などに、普通の人と比較してなりやすいと言う特徴があります。


そしてもう一つ、盲点だったのがカンピロバクターです。

カンピロバクターはご存知でしょうか。生焼けの鶏肉などを食べた時に起こることが多い、食中毒です。

私がぶどう膜炎になる際には、だいたい数週間前に発熱を伴う、しかし嘔吐は伴わない異常な下痢が発生していて、関係があるものだと思っていましたが、確証が得られていませんでした。

日本の家庭の医学などを読んでも全く記載がなかったのですが、海外版の"家庭の医学"のような一般的な医療ガイド、MSDに、カンピロバクターとHLAB27、そしてぶどう膜炎の関係性が記載されていました。

https://www.msdmanuals.com/ja-jp/プロフェッショナル/13-感染性疾患/グラム陰性桿菌/カンピロバクター-および関連感染症

"C. jejuni下痢症のエピソードから数日ないし数週間の経過後には,ヒト白血球抗原(HLA)-B27陽性患者において感染後(反応性)関節炎が発生することがある。その他の感染後合併症としては,ぶどう膜炎,溶血性貧血,溶血性尿毒症症候群,心筋心膜炎,免疫増殖性(immunoproliferative)の小腸疾患,敗血症性流産,脳症などがある。"


確定的な診断を受けたわけではないですが、私のパターンはまず間違いなく上記に当てはまるかと思います。


■治療

対処療法的にステロイドとミドリン(瞳孔を開く目薬)を利用していますが、特に目に関してのステロイドは軟膏も眼球への注射もほとんど効果がなく、私はステロイド内服が体質に非常に合っていました。

30mgを3日、そこから25mg1日、20mg1日、15mg1日、10mg1日、5mg、なし、5mg…と徐々に減らしていく治療を行なったところ、効果覿面でした。

以前通っていた神奈川の大学病院ではもっと異常な量を投与され、副作用も酷いものでしたが、これぐらいの内服で十分効果がありました。女、平均身長、少し痩せ型ぐらいのBMIでこの量です。(今は東京のJCHOなどに通っています。)

ステロイド内服のその日から効果があり、光を少し見たり、夕陽を見たり、近くを見たりと毛様体を少しでも動かしたら痛みが走る目が、恐るべきスピードでよくなります。

特に私は、最初は軽微な症状で、途中から跳ね上がるように悪化するのですが、今回はかなり初期にステロイド内服をお願いして、跳ね上がり自体が起こらず、症状が抑えられました。

目薬で効果がなくてはじめて、最終的にステロイド内服‥と言うのは副作用の面で最終手段とするのは仕方がないのかも知れませんが、効果がない点眼を続けている最中も目は侵襲され、症状は悪化し、ひどい飛蚊症を残していきます。

飛蚊症なんて慣れれば、とお医者様は気楽に言いますが、そんなものは無理で、この数年間ずっとストレスを感じ続けています。

点眼の効果がないようなら、早めにステロイドの内服について、主治医の方に相談することが大事だと思います。


■終わりに

伝えたかったことは2点です。

・HLAB27を持つ人は、鳥レバーや鳥刺しなどは食べない、カンピロバクターへのリスクを意識した生活を送ると、ぶどう膜炎などになる確率を減らすことができます

・ステロイド内服についても早めにお医者様に相談/検討すると、予後が良いことがあります


今のぶどう膜炎が治ったら、飛蚊症レーザー治療を検討しようと思ってます。

10が8に減るだけでもかなりマシかな?という気持ちなので…

HLAB27を持つ日本の人は少ないと思うので、何かの参考になれば幸いです。