彼女はよく笑う。

 
いつも笑顔だった。
 
出会いはちょうど一年前、
 
わたしは彼女に出会った。
 
生徒さんが連れて来てくれたのだ。
 
それから毎月欠かさず来てくれていた。
 
彼女はいつも楽しそうで、
 
よく笑う。
 
本当においしそうに食べてくれる顔が素敵だ。
 
 
わたしは彼女の笑顔を見るのが好きだった。
 
 
そんなある日。
 
その日のことを今もわたしは忘れない。
 
 
その日、彼女は、
 
なんだか、
 
なんでだろう、
 
少し辛そうだった。
 
わたしは、なぜかとても気になって
 
 
あの太陽はどうしたのだろう?
 
と、
 
とても気になった。
 
 
彼女に質問しても、
 
 
「全然大丈夫!大丈夫です!」
 
 
と何度か気になって聞いたけれど、
 
 
そう言われてしまった。
 
 
でも、わたしの勘違いではなかったのだ。
 
 
料理教室が終わるころ。
 
 
彼女はとても苦しそうにした。
 
 
わたしは、
 
彼女がいつもの笑顔がなくなるくらい、
 
 
とても苦しそうにしている姿をみて、
 
 
本当に涙が出そうになった。
 
 
すごく、心が乱れた。
 
 
彼女は言った。
 
 
 
 
 
つ、
 
 
つわりです、、、
 
 
 
 
どうしても、料理教室に来たくて、、、
 
 
 
 
と言いました。
 
 
今でも覚えています、本当に心配して、
 
 
半泣きになっていた自分を。
 
 
その後、全力で安心したことも忘れません。
 
 
 
彼女は、結婚と妊娠、出産と、
 
 
この一年で、
 
 
この3つを成し遂げました。
  
 
彼女は出産予定日の2日前にも料理教室の
 
 
予約を入れてくれました。
 
 
そしてこんなメッセージをくれました。
 
 
 
 
おはようございます。
今朝早くから出産の兆候が現れて入院になったので、明日の料理教室はキャンセルさせて下さい。
産後落ち着いたらまた行かせてもらいます^^
 
 
 
嬉しいキャンセル。
 
 
もう一つ。
 
 
この次の日の料理の開始5分前に、
 
 
彼女は、出産をしました。
 
 
 
 
 
わたしは彼女にお礼を言いたい。
 
 
彼女はわたしに、
 
 
先生のおかげで、
 
 
とても助かっているの。
 
 
独身の時はあまり思わなかったけど、
 
 
結婚してから、料理が本当に役に立っているんです。
 
 
通っていて良かった。
 
 
ありがとう。
 
 
 
この時、
 
 
わたしのやりたいことは
 
 
これだ。
 
 
そう思いました。
 
 
一人でも多くの女性が、
 
 
料理を作る苦労を、少しでも楽しさに変えてあげれたら、
 
これがわたしにできること。
 
改めて気づかせてくれて、ありがとう。
 
 
 
これでさらに、わたしは、
 
 
先に行ける。
 
 
 
彼女の名前は日向ちゃん。
名前の通り、
 
まるで、太陽のような女性でした^^
 
 
 
 
 
また会えるの、
 
 
たのしみに、たのしみにしています。
 
 
本当に、おめでとう^^
 
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彼女は旦那様の仕事の都合で
 
 
遠くに行ってしまいます。
 
 
でも、
 
 
また会える日を、
 
 
笑顔で、
 
 
今度はもう一人陽太(ひなた)くんを連れてきてね。
 
 
日向ちゃんみたいに、
 
出会った人が幸せになれるような、
 
そんな優しくて、強い男の子になってね。
 
 
おしまい。
 
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日向ちゃんがくれた写真です^^