近頃、母は一人でボッーとしていることが多くなった。昨年までは手仕事をよくしていたが、最近は疲れるらしく 何かを作り出すということはしなくなった。そう言えばうとうとよく眠るし、歩くのも家の中だけでも精一杯といった感じだ。
毎朝、仏壇の父に向かって何かをお願いしている。早く迎えに来てとでも言っているのだろう‥言っておくけど、仏壇は頼み事する所じゃないんだからねと笑い飛ばす。
父は重い病を抱えていて 亡くなる直前まで抗い 母には罵倒すると言う形で甘えていた。私の中で父に対する葛藤は多かったが、父が長くないことがわかってからは精一杯介護に努めたし父もまた私を頼った。その事が母を孤独の淵に追いやったのではないかと時々頭をもたげる。
一家の中で、苦労を重ねおそらくは
60代の頃が番幸せだったのではないかと思う。写真を見てもあの頃の母は実に幸せそうだ。輝いて見える。
一家の中で既に力を失った母。
今は長女の私に仕切られて 腹立たしいこともあるのだろう。
今日は父の従兄弟のお通夜に母の代理で出席する。
また一人、近しい人が亡くなった寂しさを86歳という年でどう受け止めているのか?
寂しげで所在なげな母の横顔を見ていると
何故か涙が止まらない夜になってしまった。
母へも、私の精一杯を尽くしてあげたい。
そして私の母でいてくれた事に感謝している。
