スリランカの伝説
昔々、ある村の村長が大病にかかり床にふせっていました。
多くの医者や占い師が診ましたが、病状は一向に良くなりませんでした。
そんなある日、村の若者が「森の奥に貴重な薬草を探しに行ってきます。」 と申し出ました。
若者は森に入り何日間も探し廻りましたが、目的の薬草を見つけることは出来ませんでした。 ついに若者
は疲れ果て、森の中で寝入ってしまいました。
すると、夢の中に象の姿をした神様が現われ、
「あなたの寝ている隣に生えている木を削って器を作り、それに水を入れて村長に飲ませなさい」
とお告げがありました。
夢から覚めた若者は、その言葉を信じて本を村に持ち帰り、神様に感謝しながら器を作りあげました。
翌日、若者は村長に森での出来事を話し、作った器を渡しました。
村人達は、若者の話しを馬鹿にして信用しませんでしたが、
村長は最後の望みとばかりにその器を使って水を飲み続けました。
しばらくすると村長の体に変化が起こり始めました。
高価な薬を飲んでも変わらなかつた容態は日毎に良くなり、ついにもとの元気な姿にまで回復しました。
村長は若者にこの不思議な木の名前を尋ねたところ、
若者は「コタラヒムブツ(神からの恵みもの)」と答えました。
この噂は瞬く間に村中に広がり、村人達は争うようにしてこの不思議な木を伐採し始めました。
このことを悲しんだ村長は、村中に「コタラヒムブツを許可なく伐採することは禁止する」とのおふれを出し
ましたとさ。