「マーケットニーズ」
日本の携帯電話は販売のシェアでは世界の市場では大きく出遅れている。
なぜなら高機能過ぎて其の様な機能を必要としないお客の方が多いのだ。
また他国の他社製品に比較して価格も高くて競争に勝てないのだ。
お寿司
東京の自宅最寄り駅のJR目黒の駅ビル(アトレ)の中に、いつも行列の出来る回転寿司店がある。
・・・
福岡から飛行機で夕刻に羽田に着くと長男に電話をする。「一緒に食事する?」
/「大丈夫だよ、」/「何が良い?」/「魚。」/「どこで?」/「いつもの・・・。」
・・・長男は魚に飢えているのだ。
東京と福岡を行き来する福岡出身の僕にとって、東京で魚を食すのは値段の高い事を覚悟しなければ旨い魚には出会えないと思っている。実際、旨い店は数多くあるがどこも高い店である。
福岡は魚に関して言えば、。新鮮で美味しく安い店は当たり前の様にゴロゴロある。
しかし、目黒の店は”めちゃ新鮮?めちゃ旨い?”を目を瞑れば別格である。そこそこ旨くて安いのだ。客側の費用対効果(満足度)が非常に高い店なのである。
店側の演出効果も巧みである。魚は産地名を出し、皿の上での拵え方も考えている。また、バリュエーションも多く、炙り3貫盛りや親子ロールなどアイデア満載である。
例えばサバも生簀で泳いでいるものは、「豊後の泳ぎサバ」と呼称する。・・・魚は殆どが泳いでいる筈である。、。でも、泳ぎサバと言われれば、とても新鮮な感じがする。
カウンターの中では板前がお櫃からシャリを取り、寿司ネタを山葵を付けて握るのだが、よく見ると全てのシャリは最初から握られて形が整っている。・・・多分、バックヤードで寿司ロボットが握ったものだろう。だから、板前が握っているのではなく、載せているのだ。・・・それに殆どの魚は冷凍ものだろう。また、魚の名前が付いてないものはエンガワと言ってもヒラメではないだろう。・・・でも、お腹いっぱい食べて、そこそこに美味しくて一人3,000円位だと、お客は押し寄せるのだ。
顧客満足は価格だけではなく楽しさやスピードやバリュエーションによって決まるもので、それも常に変化している。
高機能で品質が高いだけでは、モノやサービスや簡単には売れない。だからこそ真のマーケットニーズを現場(地域)で探る事が重要である。