ⅩⅣ.LIBERTAS
その言葉は旧市街を見張る要塞の入り口に刻まれた
過去からのメッセージ
ロヴリェナッツ要塞
旧市街にいたような人ごみは無く、
まるで忘れ去られたかの様にひっそりと佇む要塞。
ようやく静けさを取り戻した世界
疲れた足を引きずり階段を上ると
いよいよこの旅のテーマである言葉に対面する。
"NON BENE PRO TOTO LIBERTAS VENDITUR AURO"
(見づらいけどこう刻まれています・・・)
俺なりに解釈すると、
いかなる黄金を積まれても自由を売り渡してはならない。
自由って、お金ってなんだろう
お金は、人が作り出したひとつのルールであり
ステータスであったり
力の象徴であったり
現実世界では最も重要な要素であるかの如く崇拝されている。
そしてほぼなんの疑いも無く
金の為に自由を切り売りしている現代人
ちゃんちゃらおかしいと思うんだけど。
教育は子供の頃から従順な労働者を育成する為のような
学校は企業へより良い労働者を提供する一つの企業のような
でまた、TVや雑誌じゃ物欲を煽る新しい流行の“モノ”が並び
それを買う為にバイトしたり働いたり。
なーんか騙されている気がしてならない。
労働者なんてぬるま湯に漬けられた奴隷階級のような気がしてならない。
新しいモノってそんなに必要なのかな
ちょっと供給超過な気がする。
会社の為に働いている従業員より
なんで働いてもいない株主の方が儲かるのよ(笑)
挙げればキリが無いおかしな話
結構見て見ぬふりしてることたくさんあるかも知れない。
おかしな話なんだけど飲むしかないって諦めてるのかも。
でも人生の中で大事な事を
時間を 自由を
仕事だからとか忙しいとかで出来ずに終わりを迎えてしまったら
それで満足なのだろうか。
少なくとも盲目に世の中のルールを鵜呑みにするより
ある程度自分で考えて
自分で決めていく事は大事
自分で決めた通り生きて
自分で決めた自分の仕事をして
納得できるように
自由に行こうかな。
不自由だからこそ
自由がわかるし。
そして浮世に疲れちゃったら
またここに帰ってくるよ。
ありがとうロヴリェ
君のこの海を望む静かな見晴らしが大好きです。
ⅩⅢ.長篠の合戦
北の首都 ザグレブから
旅の最終目的地
南端のドゥブロブニクまでようやくたどり着く。
アドリア海の宝石と呼ばれるに相応しい
まばゆい青の中に浮かぶ城砦の街
クロアチアの6日目は
日常で感じる時間の流れより
はるかに遅くやってきた。
まずはこの旧市街を取り囲む城壁の上から
街の様子をつかもうと散策を始めた。
入場料50kn (ざっと1,000円程度)
ドゥブロブニクまで来ると、
旅行者の中に日本人が目立つようになってくる。
ここでも、カップルらしき男女が一組。
男は一眼レフでこの城壁からの景色を撮って歩きたいようだったが、
連れの女がどんどん先に行ってしまって
あわてて男も後を追っていた。
ちょっぴりザマァ見ろと思ったり。
所々、見張り台のような小さな小屋がいくつか。
四角くくり貫いた小さな窓からアドリア海が見える。
昔はこの窓から海を見張ってたのかな?
だとしたら俺も見張りになりたいな。
どこまでも続く海を見ながら暇をもてあましたいな。
ドゥブロブニクの空も海も、
クロアチアで見てきた中で一番青かった。
景色に見とれながらも
時々どうしても美人に目が行ってみたり。
気ままな一人旅。
贅沢な一人ぼっち。
うちんち屋根オレンジだから
この中に建ってても結構なじむかも。
ギシリャは野良犬が多かったけど、
クロアチアは全体的に野良猫が多い。
中世ヨーロッパの面影が残る街並みを
悠然と横切ってゆく。
しかしロマンあふれる街並みも、
太陽が真上に来る頃には観光客が溢れかえる。。。
特に日本人ツアーにはゲンナリ。。。
名所名所でガイドが解説を始めると
いっせいにコンパクトデジカメを持ち出しての一斉撮影
その様は、その昔長篠の合戦で
無敵を誇った武田軍の騎馬隊を打ち破った
かの有名な織田の鉄砲隊の集団射撃そのものである。
おばちゃん鉄砲隊は一様に日焼け対策の異様ないでたち。
セレブ気取りがここではイタイ。。。
おばちゃん大丈夫。
おばちゃん達の肌はここにいる白人達より日光に強く出来てるんだから。
そんな鉄砲隊に非現実的気分を蜂の巣にされて、
武田の騎馬隊が如く撤退を余儀なくされた俺は、
人ごみを避けて路地へと入っていった。
クロアチアの夏は厳しくも、空気は乾燥している為
日陰に入れば汗も引きとても快適。
路地伝いに旧市街を抜け出し
この旅のテーマとも言うべき
ドゥブロブニクの砦の一つに掲げられた過去からのメッセージを
受け取りに向かった。
ⅩⅡ.世界の車窓から ~スプリット-ドゥブロブニク間長距離バス~
Jesus...
Oh Jesus......
どうしてですか。。。
あなたはやはりいらっしゃらないんですか。。。
どうして僕の隣がこのでっかいおばちゃんなんですか。。。
旅の最終目的地に走り出した長距離バス
俺の隣の席には
元 白人ナイスバディな可愛かったかもしれない
しかしながら今となっては俺より腕の太い
なんかでっかいおばちゃんが座ってきた。
挙句俺の席は左端
バスの進行方向右手側には
アドリア海が午後の光に美しく輝いているのに。
あの~、俺アドリア海とか超見たいんですけど。。。
てかおばちゃん腕ぶっと過ぎじゃね?
俺右向いても、おばちゃんの無駄毛の生えた腕しか見えなくね?
わざわざ前の席のトッテに掴まらなくてよくね?
それからしばらくは窓の外の海も見えない
無駄に岩山が続く景色を眺めていた。
右側たまに水着美女がいるのに!!
しかしおばちゃんの腕毛を見るよりはマシだ!
心の中でおばちゃんの途中下車を何度も祈る。
Jesus
Oh Jesus
どうかこのおばちゃんを途中下車させたまえ。
スプリット出発2時間程して
Jesusにようやく願いが届いた。
ビッグマムは降りていった。
世界に平和が訪れた。
こうして平和になった車内で今度は虎視眈々と
車内右側の席が空くのを狙う。
俺はアドリア海が見たいんだ。
こんな岩山を見に来たんじゃねぇ。
おいお前、寝るんだったらこっち側の席と替わりやがれ!
そうこうしているうちに何とか
念願の右側席を手に入れたぞ!
バスは途中ボスニア・ヘルツェゴビナを越えて
更に南下して行く。
大きな橋が見えたら
いよいよドゥブロブニクだ。
長時間の移動を終え、
明日の散策に備えて
ホテルで早めに休む事に。
ホテルに着く頃には日が落ちようとしていた。
ホテルで充電が切れたMP3プレーヤーをチャージすべく、
別にやりたくもないインターネットをしながらチャージする事に。
途中カーリーヘアの黒人ネェチャン
通称"ヤキソバ”がいつ終わるのか的な事を聞いてきたが
言い返しても全然通じない。
英語が地球語とか思い込んでるのやめてくれ。
もう、そっちで待ってるから終わったら教えろ的な事を言って
ヤキソバはため息ついて舐めたカンジで去っていった。
彼氏もなんか舐めた感じで笑ってやがった。
うるさい。こっちは金払って30minチャージしてるんだ。
挑発的なヤキソバに気分を害しながらも
やる事が無いのでmixiにアルファベットで日記を書いていた。
このときはまさかドゥブロブニクの滞在中
ヤキソバと5回も遭遇するとは知る由も無く。。。
