いまでも鮮明に覚えている、2015年のいつだったか、
Band-Maid の「Thrill」のプロモーション・ビデオを
たまたまYouTubeで観た。それが切っ掛けだった。
ロック、ことにハード、そしてメタルは、
私の人生にとってなくてはならないものになってしまった。
あのころもう60歳代半ばであったので、
ずいぶんと遅いロック・デビューということになる。
(当時)
(現在)
現在のBand-Maidはすさまじい進化を遂げて、
当時とは比較しようもないほどの実力と人気を備えた
インパクトあるバンドに成長しているが、
当時は当時で、そのメイド仕様の装いとは裏腹に、
何かとても新鮮でストレートに響いてくる
飾っ気のない芯が通った音楽性に、
私は一気に惹かれた。
私はその魅力に憑りつかれながらも、
「世界制覇」を目指すという彼女らを
心のどこかで「小娘が・・・それは無理だろう」と小ばかにしていた。
しかし今振り返れば、あれよあれよという間に、
彼女らはその目標を成し遂げてしまっている。
まったくもって、爺の心の狭さを痛感させられて、
恥じ入るばかりである。
Band-Maid はこれまで軽く100曲以上の曲を提供しているが、
私にとっては、一曲としてハズレの曲はない。
どの曲も聴けばいつもの魅力がびしびしと伝わってくる。
そして常に進化し続けて、
次はどのような世界をこじ開けるのか、
楽しみでしょうがない。
実に不思議、実に頼もしい、そして実に有難いバンドである。
職から身を引いてあとは余生をおくるだけと思い込んでいた身に、
彼女らは「喝」をいれてくれた。
まだまだ未知なるものに憧れる心がわが身に残っていることを、
彼女らは私に知らしめてくれた。感謝しかない。