「大腸がん」と宣告されてから1ヶ月弱(まだこれだけしか経っていない!?)ですが、ようやく気持ちの整理がつき、落ち着いて色々と対処できるようになってきました。

ふとしたときに悲しい気持ちになったりすることもありますが、どん底まで落ち込むことなく回復できるようになってきました。

 

私のがんのステージが1で早期がん、という要素が大きいのかもしれませんが、それ以上に職場やプライベートで関わっている多くの人たちの優しさと思いやりに救われています。

 

がんになる前から私の周りには本当にいい人が多い、私は人間関係に恵まれている、と思っていましたが、いざ自分が窮地に立たされると、周囲の方からのフォローやバックアップが本当に本当に心に沁みてきます。仕事をしながらも何度こっそり涙したことか・・・。

 

このような状況のおかげで、がん宣告から1ヶ月弱というこのタイミングで、気持ちの整理がつけられたのだと思います。

(知り合いの医師からも「若くして癌が出来たことはショックだと思うが、しっかりしてますね。きっちり治して術後も元気に過ごしましょう」と言われたので、たぶんお墨付きです(笑))

 

もう5年ほど前の話ですが、コンサルタントとして働いていたとき、某製薬会社の案件を担当していて抗がん剤(中皮腫や肺がん、膵がん、乳がん、子宮がんにつかわれるもの)のマーケティングを行っていました。

薬のことを医師に正しく知ってもらって処方してもらう、というのが目的だったため、がんという病気について、そして、がん患者さんの置かれている状況についても「勉強」しました。

その時ももちろん真面目に仕事には向かい合っており、懸命に取り組んでいたのですが、今、改めて自分ががん患者になってみて、当時は文字通り「勉強」しかしていなかった、仕事に「心」をもっと込めることができたのではないか、という思いで悶々としています。

 

今ならきっと、もっと深く患者さんのことを理解できるんだと思います。

 

「ステージⅣの肺がんだと告知された若い父親、5歳の娘さんとも面会謝絶になってしまい会ったり話すこともできない。そこで病院の緩和ケア科がガラス張りの部屋で、顔を見ながら話せる電話を設置し、数週間ぶりに話が出来た。父親はその数日後亡くなった。」

 

「結婚してすぐに子宮がんが発覚。全摘になり子供は諦めなければいけない。苦悩する妻、それを支える夫。がんの痛さや苦しさよりも気持ちが辛くなり、自殺未遂を起こした妻。それを全力で支え、数年後、養子を愛おしく育てる夫婦」

 

このような話がたくさんありました。

 

前述した話に比べると、私は状況はまだまだ軽く、完治に向けて進んでいけますが、多くのことを既に学んでいる気がします。

まずは手術にちゃんと立ち向かうことが最優先ですが、同時に、自分ができることやるべきことについても考えてみたいと思ってます。

入院中は暇ですしね・・・。