それに加えて、かつては「建売住宅 」などというものはなくて、住み手の注文で家が建てられていたこともあるだろう。


住み手には人それぞれの住み方や好みがあるから、「ここに部屋を作れ」「階段は家の真ん中にどーんととおせ」「便所は臭いから北の隅に離しておけ」などと勝手な注文をつける。


可能な注文ならばいいけれど、素入の浅知恵で、そのとおりにすると住みにくいとか健康上悪いとか都合が悪くなることもある。


プロの大工にははっきりわかっているとき、家相が役に立つのではなかったか。


大工が「いや、家相上は凶ですよ」などと言えば、「そうか、しかたない」と施主もあきらめる。