良いカーケア用品、最高のカーケア用品とは何か?

一番良いカーケア用品とは何なのか?

 

一番、とトップの肩書がつけばおのずと一つに絞られるはずなのに、そうはならないのには理由がある。それは、一番の定義がひとりひとり異なり、求めている結果が異なるからだ。

 

たとえば、今までの「3年保証10万円のカーコーティング」をしていた人が、「大人気!売上No1!」と広告された「3年保証5千円のカーコーティング」をするか?お金に窮しない限りはしないだろう。

 

「3年保証5千円のカーコーティング」をしている人は、「間違いなく最高のカーコーティングだ」と思っていて、一方で「3年保証10万円のカーコーティング」をしていた人はにわかには信じない。見ている世界、見てきた「最高」が違うからだ。もちろん、たっだ5千円のカーコーティングが、10万円のものより優れている可能性は無きにしもあらずだが、可能性は限りなく低い。

 

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仮に、10万円のカーコーティングをしてきたAさんから見て、5千円のカーコーティングをしているBさんの結果が全然物足りないものであった場合の話をする。Aさんは、5千円のカーコーティングでは全然艶がたりない。塗装表面がカーコーティングによって逆に傷むと思っていたとする。しかし、Bさんから見れば今まで6万円のカーコーティングをしてきたが全然そん色ないと感じている。逆に6万円以上のカーコーティングをしたことがないBさんは、コストも安いし、6万円のものと変わらないこれが最高だろうと思う。10万円のカーコーティングの事は考えない。Bさんにとって、はなから10万円をカーコーティングに費やすのはバカのすることだと考えていたり、あるいは予算的に見たくない世界かのかもしれない。

 

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に、5千円のカーコーティングの光度が10万円のカーコーティングのものより勝っていたした場合の話をする。Bさんは、ほら5千円のものが光度で優っていると数値的に良いと感じて満足する。Aさんは、数字では反映されない美しい仕上がりを最高だと感じていたいた場合、この二つの視点で議論は不可能だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水の表面への接触角によってコーティングは撥水、親水に大分される。

90°以下は親水タイプ、90°以上は撥水タイプと考えて大丈夫。

 

 

 

撥水タイプは文字通り水をはじく性質なので、表面に乗ってもはじこうとする力の関係でもりっとする。

一方で、親水タイプはくっついたようにはりつく形をえがきゆっくり水が引いてゆく。

 

疎水タイプは、おおよそ60°くらいで表面を親水よりも早く流れていく。

滑水も似たようなもので、よく滑るさまから命名された模様。

過去の記事で触れている通りに、コーティングの欠点は、元の塗装面よりも雨シミを作りやすい表面に書き換えてしまう事と、ポリマーコーティング、ガラスコーティングともにその雨シミが塗装面をグイグイ削っていく環境を作ってしまう事。今回はその理由には触れないけれど、ウォータースポットが原因で塗装面が削れていくから。そして、3~5年後の再施工時には再び塗装面を削り、除去費用を伴ったさらに高い施工費がかかる事。

コーティングをした時点で、ウォータースポットとの戦い(宿命)が始まるので、そもそも車が汚くなってほしくないと思っているような場合にはこまめに洗車して拭きあげないといけないというような足かせが増えるだけなんだけど。それをどうのように処理していくかの考え方が、この撥水、疎水、親水という表面効果。自ら作ったウォータースポットが出来やすいという足かせを、解決する為にどうやって水を塗装面に残さないようにするか考えるという書き方をするとちょっと不毛感が増す。すまん。

個人的な極論を言うと、コーティングした時点で雨シミが出来やすくなっているんだから、撥水も疎水も親水も関係なく、もう何も考えないでとにかく頑張ってこまめに水を拭くのが一番のメンテナンスといえる。カーケアが楽になると聞いて、施工してもらっている方の方が大多数だろうから、そんな事望んでいない人が多いだろうけど。

だから、大変な作業を自らすすんで選んだというか、どうしようもない宿命的なチャレンジを自ら課している状態の事をとやかく言わずともよいような気はするけれど。それではタイトル詐欺になってしまうので、考えなければならない。

撥水/疎水/親水/滑水の違い

 

まじめな話に入る前に、ここらへんの整理については混沌としすぎていて、本当にまとめがたい。撥水は一番なじみがあるのでわかりやすいけれど、疎水、親水、滑水などここ5~6年微妙なブームになっているものほどつらい。同じ言葉のはずなのにみんながみんな全然違う意味で使っているから。

 

撥水性コーティング…コーティングの代名詞ともいえる撥水コーティング。水をはじく性質で塗装面にのる水は玉のようにはじかれる。

 

親水性コーティング…辞書で引こうものなら、本来の意味の違いによけい混乱するコーティング。水をはじくではなく、水がへばりつくような感じでまとまってやがて下に流れていく。

 

滑水性コーティング…よく下に流れていく親水性コーティングというイメージ。親水性の強化版として使われている模様。

 

疎水性コーティング…滑水と同じような状態で使われる。諸説あり、撥水性コーティングの一種と言われる事も稀にある。

 

大まかに水を撥水するものと、水玉を作らずに全体にはりついたようにのぺーっと流れていくようなものとに分けられ、ここでいうのぺーとは、コーティングしていない車についた雨が全体的に薄く乗っかているように見える状態を指す。あ、ウォータースポットができてしまっている車はコーティングしていなくともなんだか雨粒みたいな残り方をするので、それではない。

 

 

 

今回は手法毎にまとめてみた。コーティング関連には、撥水、疎水、親水とまた細かいジャンルがあるがそれはより細分化された内容になるので今回は触れない。

 

ガラスコーティング、ポリマーコーティング、ワックス、スプレーコーティングこの中で…

 

一番傷がつきにくそうなのは、ガラスコーティングだろう。ただ、あくまでこの中では成分的に一番硬いと目されるという理屈だけの話で、普通に使っていれば4種類とも全部傷はつくし、そこに硬かったから傷みが少なくて済んでいるという体感はおそらく得られないだろう。同じ洗車の仕方をしたら他のものと同じような感じに傷はつく。

 

一番長く塗装面に残るのは、ガラスコーティングとポリマーコーティングだろう。3~5年というところか。ただし、ガラスコーティングもポリマーコーティングも寿命があり、ポリマーの場合は成分が変質してしまうのに、塗装面にそのコーティング残滓が残り続ける、ガラスコーティングは成分が変質しないかわりに、自然にクラックが発生し小傷と重なりもうコーティングとしての用をなさないのにそこに残り続ける、しかもポリマーより硬く除去が困難。ともにそれ以降はより初めての時より高い金額で再施工が必要。

 

一番簡単に除去できるのは、ワックスだろう。この点スプレーコーティングも同じような持続力だし悩んだけれど、一番簡単に「綺麗に」除去できるのはやっぱりワックスだ。ワックスは昔からあるものなので、比較して構造も単純明快。除去の方法も油脂を取るだけなので目に見えてわかる。一方でスプレーコーティングは、いろんな理屈でいろんな成分を混ぜてしまい、長持ちさせる工夫としてはがれにくいものを採用したりする過程で中途半端な成分になっている可能性が非常に高い。例えば、ボンネットの中腹の6カ所だけいつまでも撥水し続けるのに、他の場所がそうでなくて、ムラになって部分部分でギラギラするとか汚く見えるようになったとかそういったトラブルが絶えない。そういった点でも性能としては低下するのは早いが、一方で古い残滓がこびり付いたままという事になってしまいかねない。液剤が不安定ということか。

 

そういった意味で一番トラブルが起こりやすいのはスプレーコーティングだろう。ただし、より楽で、より綺麗で、よりすごいという体験をしたいユーザーにとっては、だ。比較的新しい人を引き付けるような効果を見せつけるような製品は、危ない点が多々あり見聞きするトラブルの主たるものになる。一瞬のパフォーマンスで引き付ける必要があるので、中身はより過激に、後々使い続けるとどうなっていくかなんてことがおろそかになる。瞬く間に広がり、4~5年後にはどうなるかが分かり、市場から消えるという製品自体を消耗品ととらえるマーケティング手法だ。ユーザーはが施工した瞬間がすべて、その時どうエキサイトに感じてくれるかが製品の主目的であって、その後の事は問わないのが廉価カーケア用品の宿命ともいえるが、パフォーマンスにより主眼がいく分、より悪くそれが出た印象だ。面白いことにそういった製品寿命を迎えそうになると、出てきた欠点はカバーされました的な次の商品が出てきて、延々と消費者はそこに振り舞わされる。だから、そういった製品が消える事はない。

 

ただし、トラブルがおこりにくいのもまたスプレーコーティングだ。上記のようでない限りは、トラブルがない製品は比較手的前からある古めの製品でコストパフォーマンスとしても買いやすい、質もその価格としては満足、と言われている物は多い。効果が弱い代わりに、塗装面をいたずらに消費者が困るようには変化させない。効果が弱いのはそのまま塗装面への液剤によるトラブルを抑えられるといったメリットがある。

 

一番塗装面を削らないのもスプレーコーティングだ。傷を消すためにより深く塗装面を削る事になるのがガラスコーティングで、その次にポリマーコーティング、最後に微々たるものだけどワックス。ただし、スプレーコーティングは小傷を晒すので綺麗というわけではない。

 

一番艶が出るのはワックスだ。油脂さすがに油脂。コーティングのような乾いた艶では限界がある線を軽々と乗り越える。小傷も見えなくなるし。

 

一番敷居が低いのは、意外とポリマーコーティングだろう。ガラスよりも高くないし、みんなやってますよ、みんなやっているのになぜやらないのですか?って言われれば、やるよね。それが言いやすいのがこれ。デメリットがあってもみんなそのデメリットに諦めているから、みんなで諦めれば怖くないって事かも。大衆心理。

 

しかし、書いていて思ったけど、なんだか細かな理屈で、塗装面にやさしいとか、小傷がつかないとか、長持ちするとか、しないとか、変質するとかしないとか、だからキレイ!長持ち!最高!って言うのが、実はそうでもないような気がしてなんだか市場にうまい事踊らされているなって気がしてきた。これがメリットですよってセールスされてきたことがつきつめると、そうでもないケースは多いと思う。でも一般ピーポーとしては自分より詳しい人が言うんだからそうなんだろうって思うっていう。そこまで興味がない人が大勢いるから今のセールス手法になっているんだろうなと。ここまで、考えて、多少疲れた。

昨日たまたま友人にコーティングの事を相談された。

 

要点を掻いつまむと、

 

4年乗っている車のコーティングがおかしい。塗装面に雨シミが出来きている。「綺麗な塗装面を維持できる保証がついていた」から高くなるけどディーラーに施工してもらったのに、これは品質不良ではないのかとディーラーに尋ねている。ディーラーは確かに「雨シミ出来ていますね」と言っているが、なにか渋って再施工を全然したがらない。

 

との事。

 

 

最近「はじめての車はポリマーコーティングだった」を書いたけど

https://ameblo.jp/best-car-care/entry-12632154750.html

 

 

 

タイムリーな話だこって。

 

「定期メンテナンスに出した?半年とか年一とか必須で言われるでしょ?」

「言われていない」

「メンテナンスキットみたいなのは使った?保証を謳うくらいだから何カ月に一回か使えって言われているでしょ?」

「言われていない」

「じゃぁ、そもそも再施工保証できないんじゃね?」

「そんな話買った時にも言われていないし、保証がついていると言われてたから施工してもらったんだ」

「言われてなくても、もらった紙に書いてあるよ多分。こういう場合には保証しませんってのが。渋っているんじゃなくて、たぶんできないから怒らせないようにごまかしているんだろうよ。そもそもコーティングの寿命の時期だよ。」

 

こんな場合、消費者の負けだわな。ディーラーで施工された際に紙渡されて、それで読んでいないあんたが悪いって言われる話じゃん。説明受けていないっていうのは証拠も残ってないし。

 

最近、特に自動車を販売する仕事の人は、カーケアの事を全然気にしていないというのがよくわかるようになった。いやいやそんなことない人もいるって、反論もあるだろうけど、多くの場合車を売るプロであって、カーケアのプロじゃないんだよ。納車の時に問題なく、綺麗に見えていたらそれでオールOKなんだよ。一年後にほどほどに劣化しようともそこはまったく気にしない。まして1年後の車に傷が入らないように細心の注意をはらって洗車なんかしない。だってもう小傷入ってるし、誰がつけたかなんてもうわからなくなるから。特に4年もたてば色々と何かのせいにできる要因が十分揃っている。

 

この記事は、何もディーラーさんをディスってるわけじゃないんだよ。車を売るプロは車を長く綺麗にするプロじゃないって事をよくわかっておくべきなんだと思う。売るプロに綺麗にする方法を聞いてもセールスでこれを売れって言われるコーティング売るだけだし。売り文句まで講習受けてね。もう2年先までお金にならない客にわざわざこまめにコーティングメンテやりなさいよって連絡せんよね。それをやるくらいなら一人でも多く見込み客に声をかけろって上司に言われるでしょうが。販売員も自分の事に精一杯だから、オマケには目を向けていられないって話なだけなんだよ。

 

ディーラーさんは車そのものにはとても詳しい。消費者に買ってもらわないといけないのは、コーティングじゃなくて車だから。その次に要望があれば、オプションで埋めるだけ。車のプロだからこの人に聞けば間違いないって思って聞いても。

 

料理のプロであるパテシエにラーメンの事を聞く。パテシエが何のプロか、ラーメンがどういう分野なのかを知っていないと変だと気付かない。それと同じ。

 

もちろん例外の人もいるだろうよ。でも大多数は・・・。ね。